平本 修造魂で5位!熱き男の言葉で「魔法のように自信が」

[ 2015年9月5日 05:30 ]

<フジサンケイクラシック2日目>松岡修造の本を手に笑顔を見せる平本

男子ゴルフツアー フジサンケイ・クラシック第2日

(9月4日 山梨県富士河口湖町 富士桜カントリー倶楽部=7471ヤード、パー71)
 “修造効果”だ。13位で出た平本穏(やすき、29=アイディオー)が通算3アンダー、139で首位と5打差の5位に浮上した。元プロテニス選手・松岡修造(47)の“言葉”に勇気をもらいメンタルの弱さを克服。4バーディー、2ボギーの69で回った。64をマークした金庚泰(29=韓国)が通算8アンダーで単独首位に立った。
【第2R成績】

 後半に巻き返した。11、13番で4メートル、15番では6メートルのバーディーパットを沈めた。この大会は4回目の出場だが過去3回は全て予選落ち。「ここほど難しいコースは日本にないと思う」と言うほど富士桜CCとは相性が悪い。その鬼門で初めて60台をマークした平本が“タネ”を明かした。

 「メンタルが弱いので、きのう松岡修造さんの本を買ったら凄く良いことが書いてあった。言葉一つで変わるんじゃないかと。部門(競技)は違うけど教科書のような本です」

 前週KBCオーガスタでは5位で臨んだ最終日に74と崩れて24位で終戦。大事な場面で弱気になるのが課題と分かっていた。前夜、アイスクリームを買うために立ち寄ったコンビニエンスストアで松岡修造の著書「人生を強く生きる83の言葉」に目が留まった。松岡が自分を鼓舞するために発してきた言葉を集めた本。軽い気持ちで漫画と一緒に購入したが、ページをめくるたびに熱い言葉に引き込まれて3時間も読み続けた。

 「面識はないけど松岡さんのことは熱い人だなと思っていた。読んでいるうちに魔法の言葉のように自信が湧いてきた」。この日は本の言葉を頭に入れてプレー。1~2メートルの微妙な距離のパットの前には「何万球打ってきたんだ、思い出せ!」という言葉を思い出し不安を打ち消した。ピンチを迎えると「崖っ縁、ありがとう!」と心の中で叫んだ。これまでは上位にいても「予選落ちしたらどうしよう」と考えていたネガティブ思考の男が一夜にして超ポジティブ人間に生まれ変わったのだ。

 5位で迎える決勝ラウンドに向けても前向きだ。「こんなところでやれるのは二度とないと自分にプレッシャーをかけるのもありかな。バカ力が出るかもしれないので」と松岡も顔負けの輝くような笑顔で言った。

 ◆平本 穏(ひらもと・やすき)1986年(昭61)5月11日生まれ、広島県出身の29歳。10歳でゴルフを始める。瀬戸内高から名古屋商大を経て07年プロテスト合格。08年ツアーデビュー。昨年のカシオ・ワールド・オープン3位がツアー最高成績。1メートル72、60キロ。

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