強い遠藤が帰ってきた!日大先輩・英乃海を一気寄り切り盤石連勝

[ 2015年7月14日 05:30 ]

英乃海(左)を寄り切りで破る遠藤

大相撲名古屋場所二日目

(7月13日 愛知県体育館)
 左膝負傷からの完全復活を目指す幕内・遠藤が新入幕・英乃海を寄り切り、初日から2連勝を飾った。強行出場した5月の夏場所を終えた翌日からトレーニングを開始。ストイックに前を向いて努力してきた成果が表れ始めた。2連覇を狙う新大関の照ノ富士も勢を寄り切って2連勝。日馬富士は右肘負傷で休場したものの、白鵬と鶴竜の2横綱は連勝発進となった。
【二日目取組結果】

 衰えぬ人気だけではなく、強い遠藤が戻ってきた。「先輩なので思い切っていくだけでした」と日大時の1学年上の先輩・英乃海に対し、立ち合いから寄って突いて前に出る。そして、左を深く差すと右も巻き替えながら一気に寄り切った。「しっかり体が動けている」。春場所で負った左膝大ケガの不安を感じさせない盤石の内容で連勝を飾り、言葉にも余裕たっぷり。負ければ無表情で無言を貫いた先場所の序盤と比べて大違いだ。

 強行出場した先場所は6勝9敗だったが、千秋楽翌日には次なる場所を見据えてトレーニングを開始。師匠の追手風親方(元幕内・大翔山)は今場所前に愛弟子をこう評した。「相撲に懸けている。その姿勢はずっと変わらない。普通は1日2日休みたくなりますよ」。先場所中は膝に出血が見られ、階段の上り下りさえも一苦労。本人も「そんなに軽いものではない」と強調するリスクの高い勝負だった。そんな15日間を乗り越えた後も、一日も休むことなくストイックに前を向いた。

 この日、遠藤の懸賞は14本(手取り42万円)で鶴竜の16本に次ぐ2番目の多さ。だが、日馬富士の休場によって懸賞7本が鶴竜に変更されるまではトップの本数で、平幕ながら上位を上回ったことが遠藤の人気を象徴した。場所前の後援者との食事会では「数字で結果を残せ」という周囲の厳しい言葉に「はい」とうなずいた。同世代の照ノ富士に出世で大きく離された今場所。人気だけでは評価されないことを誰よりも感じ、土俵に上がっている。

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2015年7月14日のニュース