大山「進化」5位 2位浮上直後に痛恨ダボも米自己最高

[ 2015年7月14日 05:30 ]

最終ラウンド、9番でパーパットを決めガッツポーズの大山

USLPGAツアー 全米女子オープン最終日

(7月12日 米ペンシルベニア州ランカスター ランカスターCC=6288ヤード、パー70)
 4位から逆転を狙った大山志保(38=大和ハウス工業)は5バーディー、3ボギー、1ダブルボギーの70と伸ばせず通算3アンダーで5位だった。葭葉ルミ(22=富士住建)も70と伸ばせず通算イーブンパーの14位。66をマークした20歳の田仁智(韓国)が通算8アンダーで初出場優勝を飾った。

 メジャータイトルに手が届きそうだった。5打差を追いかけた大山は前半にスコアを3つ伸ばし首位に2打差の2位まで浮上。「チャンスはあるなと優勝を目指す気持ちに切り替えた」。直後に落とし穴が待っていた。

 11番パー4は花道からパターで3打を要しボギーとした。12番は打ち下ろしのパー3。PWで打った1打目はグリーン手前の斜面に当たってクリークに転がり落ちた。ぼう然と天を仰いだ大山はドロップ後の3打目も寄せ切れずダブルボギー。優勝争いから脱落した。

 「悔しい気持ちでいっぱい。前のホールで3パットして欲が出てバーディーを狙いにいってしまった」という痛恨の一打。9Iも考えたがより有利なピン手前を狙うためPWを選んだことが裏目に出た。「冷静に9番アイアンで打てば良かった」と後悔を漏らした。10番では同組で回り優勝した田仁智を上回っていただけに悔やまれる2ホールとなった。

 ただ「自分が進化していると感じられた」と充実感も味わった。日本の元賞金女王は09年米ツアーに参戦しながら左肘のケガで1年で撤退した経緯もあり「米国に行って駄目になったと言われるのが嫌だった。その悔しい思いがあるからここに戻ってこられた」と思いを吐き出した。18番グリーンでは大歓声に迎えられた。「涙が出るぐらいうれしかった。ずっと続けばいいと思った」。5位は米ツアー自己最高成績。トップ10入りで来年の出場権も確保した。

 米国本土の試合を初観戦した父・晃さん(75)は「2、3位に入るんじゃないかなと思ったけど力がまだなかったかな。でも大きな舞台でよく頑張った」と愛娘をねぎらった。30日開幕の全英リコー女子オープンにも同行する予定で「娘はいつも親孝行してくれる」と目を細めた。

 「まだ伸びしろがある。あしたから全英に向かって頑張る」と大山。38歳は次なるメジャーへ意欲をみなぎらせた。

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