愛 美誠を圧倒V!12歳下“2世”と初対戦で貫禄見せた

[ 2015年7月6日 05:30 ]

福原は伊藤にストレート勝ちし、今季2勝目。リオデジャネイロ五輪代表へ前進

卓球韓国オープン

(7月5日 韓国・仁川)
 女子シングルス決勝で福原愛(26=ANA)が今季2勝目、ツアー通算4勝目を挙げた。伊藤美誠(14=スターツ)との日本人対決に4―0で完勝。来年のリオデジャネイロ五輪シングルス代表の座を懸けてデッドヒートを続ける年下のライバルを退けた。女子ダブルス決勝は平野美宇(15=エリートアカデミー)伊藤組が早田ひな(14=石田ク)佐藤瞳(17=北海道・札幌大谷高)組を3―2で破った。

 福原は大ブレーク中の14歳を全く寄せ付けなかった。決勝は2ゲームを難なく先取。第3ゲームこそ12―10と競ったが、最後は11―4と大差をつけてストレート勝ちした。福原はたとえ日本人であっても一緒に練習をしない。相手に自分の回転を慣れさせないためだ。試合でも練習でも、文字通りの初対戦となった伊藤は福原の回転はおろか、スピードある卓球についていけなかった。

 幼少時代から卓球の英才教育を受けた“元祖卓球少女”と“2代目福原愛”の対決は、本家に軍配が上がった。韓国で流行する中東呼吸器症候群(MERS)の影響で強豪の中国勢が軒並み不在の中での優勝とはいえ、今回の優勝は来年のリオデジャネイロ五輪に向けて大きな意味を持つ。シングルス代表は9月発表の世界ランキング(WR)で日本人上位2人に入ることが第一条件になる。2日付のWRで福原は石川に次いで日本人2番目の9位。伊藤は10位。直接対決を制しシングルス切符に前進した。

 6月のオーストラリア・オープンで優勝した後は「優勝は周りの方が喜んでくれるのでうれしい」と語っていた福原。今季2勝目で弾みをつけ、五輪争いの対象は残すところ3試合となった。「一瞬も気を抜けない。このまま突っ走りたい」と語っていた通り、4度目の大舞台に向けて全力で突き進む。

 <第一条件は日本人上位2人> ▽リオデジャネイロ五輪出場の道 シングルスは9月発表の世界ランキングで日本人上位2人に入ることが第一条件。この2人がアジア大陸予選(来年4月、香港)に臨み、五輪出場権を懸けてアジアに与えられた11枠を争う。アジア大陸予選で出場権をつかめなかった場合、16年5月発表の五輪ランキングで上位22人に入れば五輪に出場できる。ただし、対象はアジア大陸予選に参加した選手のみ。団体戦のみの出場となるもう1人の代表は、9月発表の世界ランクで日本人3番目の選手が推薦される見込み。

続きを表示

2015年7月6日のニュース