【新風力士】正代 負け越し知らず…待ってろ遠藤

[ 2015年3月17日 09:00 ]

旭大星を寄り切りで破った正代

 いまや角界随一の人気力士となった遠藤と大学時に2勝2敗の五分で渡り合った男が関取を目前にしている。東農大2年時の11年に学生横綱となった西幕下3枚目・正代(時津風部屋)だ。大学3年以降は大きなタイトルから見放されて付け出し資格を得られずに1年前に前相撲から初土俵を踏んだ。「自分の中では精いっぱいやってきた」と2度の各段優勝を果たすなど負け越し知らずで順調に出世。自身初の幕下上位となった今場所も強さは変わらず、この日は元十両・旭大星を冷静に寄り切って4勝目を挙げて勝ち越した。「緊張し過ぎて頭が真っ白だった」と苦笑いしたものの、新十両へ一歩前進する貴重な白星を手にした。

 双葉山が創設した伝統の時津風部屋のホープでもある。部屋の“関取最年少”である30歳の十両・土佐豊からは「いつまでも(自分に)若い役をさせるなよ」とハッパを掛けられ、幕内・時天空からは常にぶつかり稽古で胸を出してもらっている。今場所前には同じ一門の横綱・鶴竜からも稽古をつけてもらい「ありがたいですね」と期待を実感。1学年上で日大出身の遠藤と幕内で対戦する日を相撲関係者もファンも心待ちにしている。 

 ◆正代 直也(しょうだい・なおや)1991年(平3)11月5日、熊本県宇土市出身の23歳。熊本・鶴城中―熊本農高―東農大。大学2年時に全国学生相撲選手権で優勝。得意は右四つ、寄り。1メートル82、148キロ。

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2015年3月17日のニュース