桂治氏“国士舘魂”継承、恩返しへ息子2人を「預からせてほしい」

[ 2015年1月21日 05:30 ]

04年、アテネ五輪で金メダルに輝き斉藤コーチ(左)とパレードする鈴木

斉藤仁氏死去

 04年アテネ五輪100キロ超級金メダルの鈴木桂治氏は、監督を務める東京都多摩市の国士舘大道場で、帰らぬ人となった恩師について語った。午前3時すぎに電話で訃報を受けたことを明かし、「体を壊していたのは知っていたので覚悟はしていた」と切り出した。

 国士舘大入学とともに師弟関係が始まって15年以上。思い出については「いろいろとありすぎる」と語り尽くせない。ただ、故人の熱心な指導は今でも脳裏に焼き付いており「大学2、3年ごろは午前3時まで練習したこともあった。風呂場で“ところで、きょうの寝技だけど”と言って、裸で練習したこともあった」と話した。

 斉藤氏は高校1年の長男・一郎くんと中学1年の立くん、2人の息子を残した。故人が病室で打ち込みをさせるなど、最後まで目をかけた愛息たち。彼らを一人前の柔道家に育てることこそ、最高の恩返しとなる。鈴木氏は「本人たちが決めることだけど、預からせてほしい。国士舘の柔道を2人に継承したい」と天国に誓い、故人の待つ大阪へと向かった。

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