母・圭子さん 現地で見守り「人生のいい経験に」

[ 2014年2月10日 05:30 ]

決勝を終えた娘の姿を見つめる上村の母・圭子さん

フリースタイルスキー女子モーグル決勝 上村4位

(2月8日 ロザフータル公園)
 上村の母・圭子さん(62)は娘の5度目の晴れ舞台を現地で最後まで見守った。「今まで一つ、一つ階段を上がってこられた。今回も一つだけでいいので、上がらせてあげたい」と観客席で立ち上がり、日の丸を両手で抱き締めながら応援した。

 06年トリノ、10年バンクーバーの両大会では手作りのメダルを用意。上村が約10カ月の休養を経て復帰発表した際も「本人がやると決めたら応援するしかないと思いました」と全面バックアップを心に決めた。先月下旬、モーグル代表のソチ直前合宿が長野・白馬で実施され、上村は実家から通った。競技に集中できるよう、会話は控えめにしたが、心づくしの夕食でサポートした。

 表彰式が終わり、閑散とした観客席の最前列に駆け寄った。まだ取材エリアにいる娘から「ありがとう」とお礼を言われ、手を振られた。母は目を潤ませて「よかったね。頑張ったね」とねぎらった。「あの子にとって、これからの人生でもいい経験になった。大事にしてほしい」。競技の第一線を退いても、母が娘を見守る姿勢はずっと変わらない。

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2014年2月10日のニュース