遠藤 幕内初5連勝 頭突きに右目腫れてもアッパレ

[ 2014年1月18日 05:30 ]

北太樹の頭を右目周辺に受けた遠藤(右)は右目が大きく腫れ上がる

大相撲初場所6日目

(1月17日 東京・両国国技館)
 入幕3場所目の遠藤が北太樹に完勝し、2日目から幕内初の5連勝を飾り1敗をキープした。取組で右目を大きく腫らしたが、支度部屋ではいたって冷静。館内で販売されているグッズが売り切れになるなど、ザンバラ髪の23歳への期待は高まるばかりだ。綱獲りに挑む稀勢の里は勢を寄り切り、2敗をキープ。全勝の白鵬も無敗を守り、遠藤を含む5人が1敗で追う展開となっている。

 端正なマスクが台無しだ。遠藤は北大樹を突いて出た際に“ゴチン”と顔面同士がぶつかり右目の上を強打。そのまま突っ張って出て、最後はもろ差しとなり寄り切ったが「当たりどころが悪かった…」と支度部屋に戻る頃には目の周りが大きく腫れ上がってしまった。

 床山にザンバラ髪を整えてもらっている間、タオルで患部を押さえ、血が出た鼻の穴にはティッシュを詰め込んだ。見るからに痛々しい姿だったが、それでも支度部屋を引き揚げる時には「昔はしょっちゅうやっていたんで」と気にするそぶりは見せなかった。

 入幕3場所目のマゲも結えない23歳が白鵬を1差で追っているとあって、ファンの人気はうなぎ上りだ。土俵入りの際の歓声の大きさは大関にも引けを取らず、今場所から国技館内で販売されている遠藤グッズも“バカ売れ”。「イラスト入りストラップ」(定価630円)と「シコ名入り木札」(同450円)各100個が5日目に早々と完売。担当者は「既に2度入荷をしており終盤には再び入荷予定ですが、それもまたすぐに売り切れると思う」とうれしい悲鳴だ。

 稀勢の里の綱獲りが絶望的となり、ファンの期待も膨らむ一方。「そうなっていけばいいかなと思っている。勝負事は勝つときは勝つし、負けるときは負けると言われるので分からないですけど」と慎重ながら、ひるむ様子は全くない。昨年9月に負傷した左足首痛は現在も「80%ぐらい」と万全ではない。だが「どうなると危ないかは自分で分かっている」と前に出る相撲を取ることがケガを悪化させない一番の対策だと理解している。

 シコ名は定着してきたため、しばらくは本名のまま通す方針。マゲも来場所以降しか結えないが相撲内容と発する言葉は大物感を漂わせている。

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