【箱根駅伝】駒大 史上初の「完全3冠」目指す 日体、東洋と3強のV争い

[ 2014年1月2日 06:52 ]

史上初の「完全3冠」を目指し、Vの人文字を作る駒大陸上部

第90回箱根駅伝往路

(1月2日)
 第90回箱根駅伝は2日午前8時に東京・大手町をスタートし、2日間にわたって神奈川県箱根町との往復10区間217・9キロに23校が参加して行われる。優勝候補の筆頭は昨年出雲、全日本を制した駒大。箱根は史上4校目の学生駅伝3冠を達成するための集大成の場となる。

 駒大の大八木監督は「ポイントの区間は2区と5区」と指摘したが、2区には3年のエース村山(明成)を投入。層が厚いチームの中で唯一の課題とされる山登りの走り、さらに当日のエントリー変更で主将の窪田(4年、鯖江)がどこに起用されるか、大八木監督の構想が見どころだ。

 いい流れでタスキをつなぐべく、1区には村山と並ぶ3年生の中心選手・中村(伊賀白鳳)がエントリーされた。出雲、全日本でも1区を走り区間賞を獲得。ユニバーシアードでハーフマラソン銅メダルの実力通りの走りを見せている。「平地でタイムを稼ぐのが仕事」と断言するが、早大・大迫(4年、佐久長聖)との勝負は注目される。箱根で総合優勝を飾れば、08年以来6年ぶり7度目のV。しかも、往路、復路とも制した場合は史上初の「完全3冠」となる。

 ストップ駒大の1番手は昨年王者の日体大。故障で出遅れていた本田(4年、九州学院)が順調に回復し、勝負区間の2区で登場。前回のMVP服部主将(4年、埼玉栄)が実績ある5区にエントリーしたのも心強い。出雲は区間2位、全日本は区間1位と好調の2年生・山中(2年、興国)は1区にエントリーされた。別府監督はどう出るか。36年ぶりの箱根連覇へ作戦に注目が集まる。

 3大駅伝で5連続“準優勝”の東洋大。「もう2位に甘んじたくはない。総合優勝を目標に掲げる」という酒井監督の言葉通り、チームには期するものがある。

 酒井監督は「1、2区を大切にしていきたい」としているが、昨年1区で区間賞の田口(3年、日章学園)が今年も大手町からスタートする。2年時まで出場した学生3大駅伝全てで区間賞も、今季は出雲で1区6位、全日本で4区4位と本来の力が発揮されていないが、酒井監督は「ここ3週間で非常に良くなっている」。2区を任された服部兄弟の兄・勇馬(2年、仙台育英)は出雲で5区区間新をマークと、駒大、日体に匹敵するメンバーだ。

 ダブルエース・設楽兄弟(ともに4年、武蔵越生)の弟・悠太は3区にエントリーされ、兄・啓太は山登りの5区と往路勝負の布陣。この2人の走りが鍵を握るのは間違いない。

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