遼 連覇へ秘策!“三角定規パット”で調整バッチリ

[ 2013年11月13日 06:00 ]

三角形のボードを使いパット練習する石川

 男子ゴルフの三井住友VISA太平洋マスターズは14日、静岡県御殿場市の太平洋クラブ御殿場コースで開幕する。前年優勝の石川遼(22=CASIO)は12日、イン9ホールの練習ラウンドを行った。パットの復調に向けて、今大会から新パターを投入し、手製の練習器具を使って調整した。2年ぶりの優勝を狙う松山英樹(21=東北福祉大)はアウト9ホールを回った。

 石川が13番グリーン上で関係者から大きな三角定規のようなものを受け取った。青緑色のプラスチック製の板だ。それを両足の爪先の間に置いてスタンスを取る。そして三角形の頂点にボールをセットしてパットを打った。前日に自宅でプラスチック素材を自らカットして作ったお手製の器具。その後のホールや練習グリーンでも、三角形の板を使いパッティングを繰り返した。

 「ボールの位置を不変にするためのもの。ボールが常に左足の内側ぎりぎりに来るようにセットする。同じストロークをしても、ボールが右寄りならフェースは開いて当たり、左寄りならフェースは閉じて当たるから」と石川は説明した。

 先週のHEIWA・PGM選手権は4日間を通じての平均パット数が1・8367で全体50位。最近はパットの不調に泣いている。「1・5~2メートルなら真っすぐ打てるのに3~5メートルになると打てなくなる」と言う石川は原因の1つがボールの位置にあると分析。押し出しや引っかけを防止するために新たな練習器具を取り入れたのだ。

 パターも替える。「スタンスを広く取ってどっしり構えて打ちたい。手の位置を低くするためパターを短いものにした」。従来は「オデッセイ・ヴァーサ♯9」でシャフトが35インチのモデルを使っていたが、5年前にもらい自宅で眠っていた「オデッセイ・ブラックシリーズiX♯1」の33インチのモデルを引っ張り出した。前日は8時間もパット練習に費やした。ヘッドの形状がL字マレット型からオーソドックスなピン型に変わるが、違和感なく打つことができた。

 この日はインの9ホールをラウンド。「(コースは)全部覚えているのでコースチェックというより、気持ちを上げるための9ホール」と前年優勝者らしい自信をにじませた。やはり自身が意識する通り連覇のカギはグリーン上にある。

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