琴欧洲 大関陥落ピンチ…左肩亜脱臼、休場濃厚

[ 2013年11月13日 06:00 ]

三角巾で左腕をつり支度部屋を後にする琴欧州

大相撲九州場所3日目

(11月12日 福岡国際センター)
 7度目のカド番を迎えている大関・琴欧洲が陥落のピンチに追い込まれた。東小結の松鳳山との取組で土俵際で寄り倒され、土俵下に転落して左腕を痛打。福岡市内の病院に直行した。このまま休場となれば、47場所守った大関を陥落することが濃厚で来年1月の初場所は関脇に降格となる。稀勢の里、鶴竜も敗れ、今年初場所4日目以来の大関陣が総崩れ。白鵬、日馬富士の両横綱は3連勝を守った。
【3日目取組結果】

 佐渡ケ嶽部屋にとっては悪夢の連鎖となった。前日の琴奨菊に続き、同じ大関の琴欧洲にアクシデント発生だ。琴奨菊を負傷させた松鳳山との取組。呼吸が合わずに3度目の立ち合いで立ったが、相手に左を差されて一気に押し込まれる。何とか残ろうとしたところで寄り倒されて、土俵下に転落して左腕を痛打した。物言いがつきながら、うずくまったままでなかなか立ち上がることができず、勝負にも敗れた。

 琴欧洲は花道を引き揚げる際も左腕を押さえて西の支度部屋の風呂場に直行。付け人に椅子を運ばせ、じっと座って左腕を押さえたままだった。「亜脱臼していた」と師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇・琴ノ若)や世話人の友鵬らが風呂場で約40分間、左肩を入れて、三角巾で固定。病院に向かう車に乗り込む時に琴欧洲は「これから病院に行きます」とだけ話し、福岡市内の病院で検査と治療を受けた。部屋に戻った際は報道陣の問い掛けに沈黙。佐渡ケ嶽親方は「土俵から落ちた時に打った。痛みがかなりある。肩鎖関節が浮いている感じ」と説明した。休場に関しては「病院に行って、あした朝まで様子を見て本人と話してから決めたい」と言葉を濁したが、左腕を動かすことができないため、このまま休場することが濃厚だ。

 先場所は左大腿を痛めて途中休場。今場所は7度目のカド番で、休場して負け越せば史上4位の47場所守ってきた大関の地位から陥落する。場所前は横綱の白鵬、日馬富士らが出稽古に来て稽古を十分こなし、寿司や大好きな豚骨ラーメンを食べてリラックス。カド番脱出へ向けて心身ともに手応えを感じていた中、厳しい現実を突きつけられることになりそうだ。

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