中矢 ロンドン雪辱無念、衝撃の失神負け 頭強打で脳振とう

[ 2013年8月30日 06:00 ]

男子73キロ級準々決勝でモンゴル選手に敗れ、担架で運ばれる中矢力

世界柔道第3日  男子73キロ級

(8月28日 ブラジル・リオデジャネイロ)
 衝撃の失神負けだった。大野が準々決勝を戦う横の畳で、中矢が大の字になったまま起き上がらない。サインジャルガル(モンゴル)の大外刈りから小外刈りへの連続技に、受け身を取れずに頭部を強打。脳振とうを起こして担架で運び出された。

 前回大会の覇者として、ロンドン五輪銀メダルの悔しさを晴らす場所として、連覇を誓っていた。だからこそ意識が戻った救急車の中では、井上監督を呼んで「敗者復活戦に出してください」と懇願。しかし、その熱意を見て「言葉に詰まった」という井上監督も首を縦には振らず、そのまま病院へと搬送された。精密検査の結果、脳や脊髄に異常はなく、しばらくたって宿舎に戻った。心身ともにダメージは大きいはずだが、井上監督は「この悔しさを来年や五輪につなげてくれると思う」と敗戦を糧にしての再起を願った。

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