錦織 ナダルにストレート完敗、日本男子80年ぶり8強ならず

[ 2013年6月4日 06:00 ]

男子シングルス4回戦でナダルに敗れた錦織

全仏オープン第9日

(6月3日 パリ・ローランギャロス)
 男子シングルス4回戦で第13シードの23歳、錦織圭(日清食品)は2度目の4連覇を目指す第3シードの27歳、ラファエル・ナダル(スペイン)に4―6、1―6、3―6で敗れ、日本男子で1933年に4強入りした佐藤次郎以来80年ぶりの8強入りはならなかった。錦織は4大大会で1月の全豪オープンに続くベスト16となり、全仏終了後の10日付世界ランキングで現在の自己最高15位を更新することが確実になった。日本選手は全て敗退した。

 勝敗が決したのを見計らい、観客がバースデーソングを歌いだした。この日が誕生日だったナダルへのプレゼント。完敗を喫した錦織はそれを背中で聴きながら、悔しさとともにコートから引き揚げていった。

 “クレー(赤土)キング”の牙城はやはり堅かった。錦織にとってローランギャロスのセンターコート「フィリップ・シャトリエ」で初めての試合。しかし、そこは逃れられないオリのようだった。

 第5ゲームをブレークされると、第1セットは4―6で奪われた。第2セットからもナダルの武器である強烈なトップスピンをバック側に集められ、徐々にリズムを乱された。第2セットは第3ゲームから5ゲーム連取されると、第3セットもあっさりと失って8強入りを断たれた。

 この日の朝はアルゼンチンのジュニア選手、前日の調整も日本のジュニア相手に行った。7年前の錦織もそうだった。16歳の時にローランギャロスで行われた全仏ジュニアに参加。シングルスはベスト8、ダブルスでは優勝し、全仏決勝前のナダルの練習相手にも指名された。

 当時ダブルスで組んでいたパートナーはすでにテニスをやめてしまったというが、錦織は厳しい競争に生き残り、世界ランク15位まではい上がってきた。単なる練習相手からセンターコートで向かい合うまでに成長した。しかし現実は想像以上に厳しいものだった。

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