松山 メジャーV約束 “遼方式”で米シード権奪取だ

[ 2013年4月29日 06:00 ]

ギャラリーにサインボールを投げる松山英樹
Photo By スポニチ

松山 プロ2戦目最短V

 劇的Vで怪物ルーキー・松山の“世界進出”も加速する。アマチュア時代の11年三井住友VISA太平洋マスターズの優勝シードは今季限りで切れるが、今回の優勝で2年シードを獲得し、日本ツアーの出場資格は15年まで保障される。

 目先の結果にこだわる必要がなくなったこともあり、この日、東北福祉大ゴルフ部の阿部靖彦監督は「全英オープン(7月18~21日)の後は関西オープン(8月22~25日)まで(日本ツアーの日程が)空いているから行くよ。海外に行ける時は行く」と明言した。

 見据えるのは“遼方式”での米ツアーシード権奪取だ。石川は昨季、日本ツアーと掛け持ちしながら、米ツアーのトーナメントスポンサーの推薦をもらいスポット参戦。4大メジャーを含む18試合で賞金約87万ドル(約8530万円)を稼ぎ、賞金ランク108位相当(シードは125位以内)で今季のシード権を獲得し本格参戦を決めた。阿部監督によると「まだ(招待などのオファーは)来ていない」とのことだが、11年のマスターズで日本人初のローアマを獲得するなど松山の実力は世界に知られており、今回の優勝で米ツアーの推薦獲得もさらに有利に働くと見られる。

 「マスターズ優勝」が目標の石川同様、松山も世界を目指している。東北福祉大に入学した時に阿部監督と交わした約束は「(米ツアーの)メジャーで勝つこと」。それはことあるごとに2人で確認しており、海外の試合については松山も「行きたいです」と積極的な姿勢を見せている。

 米ツアーに参戦するメリットは多い。日本とは違うセッティングや芝に早く慣れるだけではなく、21日時点で159位の世界ランクも日本ツアーよりポイントが高いため結果を残せば大幅に上がる。プロ転向時の当面の目標は世界ランク50位以内で得られる来年のマスターズ出場だった。プロ転向2戦目の優勝は海外がぐっと近づく意味あるものとなりそうだ。

続きを表示

この記事のフォト

2013年4月29日のニュース