尾崎将らしい賛辞「俺が弱くなってからっていうのが…」

[ 2013年4月29日 06:00 ]

特別賞の尾崎将司(左)は肩を組む松山英樹
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男子ゴルフツアー つるやオープン最終日

(4月28日 兵庫県川西市・山の原ゴルフクラブ山の原コース=6793ヤード、パー71)
 それはまるで後継者の任命式のようだった。尾崎将のエージシュートの表彰が行われた後に始まった優勝セレモニー。松山が18番グリーンにやってくると、ジャンボは自ら握手を求め、さらに肩を抱いた。そして「いいプレーだった」と耳元でささやいた。

 いつもならホールアウトすればすぐに帰宅するが、今大会の第1ラウンドで66歳の年齢より4つも少ない「62」のエージシュートを達成したことで、松山の優勝を見届ける形になった。「遼がいなくなって彼が引っ張ってくれないと日本ツアーは面白くない。自分で表現したナイス優勝だ」と絶賛。「アマでも優勝してるんだから強いよ。俺が弱くなってからっていうのが、あれだけどな」と負けず嫌いの面をのぞかせながらも賛辞を惜しまなかった。

 主役こそ松山に譲ったが、最終日も大勢のギャラリーを引き連れて回った。1番では4メートルを入れてバーディー発進。ごっつぁんポーズで喜ばせた。だが、バーディーはこの1個だけだった。9番からは4連続ボギーを叩くなど大きく後退。4日間で一番悪い76で51位に終わった。それでも、初日の貯金が効いて通算2アンダー。「いくら思い切りのいい私でも貯金は全部使い切れませんでした」と軽口を叩いて笑わせ「4日間歩けたんだから少し喜びを感じる」と前向きなコメントを続けた。

 体に負担がかからないようにシャフトを軽くすることも示唆するなど、戦闘意欲は衰えるどころかますます意気盛んだ。松山を後継者と認めても隠居するつもりはない。

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