遼 痛恨ラスト5連続ボギーで予選落ち危機

[ 2012年7月20日 06:00 ]

16番、第1打をバンカーに入れ舌を出す石川

USPGAツアー第141回全英オープン第1日

(7月19日 英国リザムセントアンズ ロイヤルリザム・アンド・セントアンズ=7086ヤード、パー70)
 石川遼(20=パナソニック)がメジャー5大会連続の予選落ちの危機に立たされた。14番から悪夢の5連続ボギーで失速し、3バーディー、7ボギーの74で115位タイと大きく出遅れた。4年ぶりのメジャー制覇を狙うタイガー・ウッズ(36=米国)は4バーディー、1ボギーの67で6位と好発進。海外メジャー初挑戦の新人、藤本佳則(22=フリー)は1オーバー、71で終えた。

 取材エリアに現れた石川の表情は凍りついていた。丁寧に答えるいつもの姿はなく、イラ立ちは隠せない。5連続ボギーは09年の全英オープンで記録した6連続に次ぐ大失速。4オーバー、74と出遅れ、メジャー5大会連続の予選落ち危機に「やるべきことは分かっている。あしたは大丈夫」と自らに言い聞かせるしかなかった。

 連日の雨の影響でグリーンが軟らかいうえに午前は全英オープンとは思えないほど風は穏やかだった。4番と10番でいずれも12メートルほどのロングパットを沈めてバーディー。一時は1アンダーにまでスコアを伸ばした。だが、終盤に落とし穴が待っていた。警戒していた深いラフやポットバンカーにティーショットを打ち込んだ14番から3連続でボギーが続いた。17、18番はティーショットをフェアウエーに運んだにもかかわらず今度は2打目がグリーンに乗らずパーセーブできなかった。初日は5連続ボギーで浮上のきっかけをつかめぬままに終わった。

 石川本人は「前半もギリギリ。紙一重だった」とショットの危うさを感じていたといい、風が吹き始めて難度も高くなった後半に「自分の流れの悪さと難しいホールが重なってボギーが増えた」と振り返った。

 同組のトム・ワトソンと回るのは10年セントアンドリュースで行われた全英オープン以来。当時は「君はいいスイングを持っている。それを変えることなく頑張ってくれ」とエールを送られた。石川は「この2年で経験を積んだので、自分の今のプレーを見せたい」と意気込んでいたが、イーブンパーで回った62歳の大ベテランにも後れを取ってしまった。「ショットはタイミングの問題。そこは直せる」。練習場に直行した石川に危機感は隠せなかった。

 ≪メジャーで5連続ボギーは3度目≫石川の5連続ボギーはメジャーでは3度目。全て全英オープンで09年大会(ターンベリー)は2日目に10番ダブルボギーの後に15番までボギー。6ホール連続でスコアを落とした。昨年(ロイヤル・セントジョージズ)も2日目に11番から5ホール連続(2つのダブルボギー含む)でスコアを落とした。

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2012年7月20日のニュース