森岡ごぼう抜き6位!2大会連続五輪代表に決定

[ 2011年9月4日 06:00 ]

<世界陸上 男子50キロ競歩>6位の森岡はゴール手前から沿道に向かってガッツポーズを繰り返した

陸上世界選手権第8日

(9月3日 韓国・大邱)
 男子50キロ競歩が大邱市内の周回コースで行われ、森岡紘一朗(26=富士通)が3時間46分21秒で日本人トップの6位に入り、ロンドン五輪代表に決定した。北京五輪に続く2大会連続の代表権に、森岡は「今の最大限の力は出せた」と納得の表情を見せた。

 後半勝負を決め、先頭集団を無理に追わなかった。23キロ時点では17位まで順位を落としたが「必ずチャンスは来ると我慢していた」。そこから42キロまではごぼう抜き。失格者も出て最後は6位まで浮上していた。

 長崎・諫早高2年で長距離ランナーから転向。「強く、速く、美しく」をモットーに、世界選手権4度と北京五輪に出場した。上下動の少ないフォームは、日本一美しいとも評価され、今回も歩型違反のない“美しい競歩”で自身初の世界大会入賞を勝ち取った。

 愛犬家でもあり、長崎の実家で飼っているポメラニアンの名前は「トップ」。由来は「1番になりたいからです」と、競歩での頂点を夢見る26歳だ。富士通の今村文男コーチは「後半でも表情が柔らかかった」と成長を実感。97年アテネ大会で6位入賞した今村コーチの日本最高位記録に、弟子がついに肩を並べた。

 ◆森岡 紘一朗(もりおか・こういちろう)1985年(昭60)4月2日、長崎県諫早市出身の26歳。諫早高2年で競歩を始め、順大2年のユニバーシアード20キロ競歩で銅メダル。その後は20キロ競歩で07年大阪大会11位、08年北京五輪16位。09年ベルリン大会からは50キロ競歩にも参戦し18位。4月の日本選手権50キロ競歩で、日本歴代2位の3時間44分45秒で優勝した。1メートル83、65キロ。

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2011年9月4日のニュース