アサクサ初V王手!浅尾“元相棒”に初勝利

[ 2010年10月10日 06:00 ]

決勝進出を決め、ガッツポーズする浅尾(左)。右は草野

 ビーチバレーの国内ツアー第7戦・川崎市長杯第3日は9日、神奈川・川崎マリエンで行われ、“アサクサ”ペアがツアー初優勝に王手をかけた。女子準決勝で、浅尾美和(24=エスワン)、草野歩(25=エスワン)組は浦田聖子(29=フリー)、西堀健実(29=フリー)組に2―1で競り勝ち、初の決勝進出を決めた。浅尾は昨季までのパートナー西堀から5戦目にして初勝利。10日の決勝では今季3勝の田中姿子(35=エコ計画)、溝江明香(20=産業能率大)組と対戦する。

 最後は草野の弾丸サーブが相手コートに突き刺さった。土砂降りの雨の中、全身黒のボディースーツに身を包み、泥だらけになって元相棒チームに競り勝った。浅尾は草野のもとに走り寄り、手を取り合って跳びはねた。
 「悪天候の中で見に来てくれたお客さんのためにも、熱い戦いをしようと思っていた。勝てて本当に良かったです」
 9月の「ふくいカップ」で9位に沈むなど不振が続いてペア解消問題が浮上したが、それも遠い昔の出来事のような息の合ったプレーだった。「アユ(草野)のサーブと私のブロックで乗っていけた。いつも自滅していたけど、2人のいいプレーが出た」。不仲説もささやかれた2人だが、この日はお互いの得意なプレーがかみ合って、ここまで4戦全敗だった元パートナーの西堀組から初めての白星。今季ツアー2勝の西堀とは対照的に不振が続いていただけに、元相棒に勝って“アサクサ”として初めて決勝進出を果たした喜びは格別だった。
 悲願の初優勝まで、あと1勝。浅尾個人としては決勝は昨年5月の東京オープン以来3度目。対戦する田中、溝江組とは今季2勝2敗と相性も悪くない。ここまで、今冬に予定されているロンドン五輪アジア大陸予選の代表選考の対象外となっていた“アサクサ”だが、瀬戸山強化委員長は「今大会と最終戦に連勝すれば、当然選考の対象になる」と語った。ロンドン五輪への道を切り開くためにも、負けられない。浅尾は「思い切り声を出して、きょうのようなプレーをしたい」と気合を入れ直した。

 <西堀「悔しいです」>西堀は「悔しいです。決めるべき時に決められなかった」と唇をかんだ。第1セットを落とした後、第2セットを取り返し、第3セットも出だしで0―4とされながら12―12まで粘ったが、あと一歩及ばなかった。「負けたけど、そんなに悪い部分はなかった。(3位決定戦へ)切り替えます」と前を向いた。

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2010年10月10日のニュース