美香 大会タイ63!日米2週連続V見えた

[ 2010年10月10日 06:00 ]

第2ラウンド、通算12アンダーで首位に並んだ宮里美香

 米女子ゴルフツアーのナビスター・クラシック第2日は8日、アラバマ州プラットビルのRTJゴルフトレール・キャピトルヒル(6607ヤード、パー72)で行われ、先週の日本女子オープンでプロ初優勝を飾った宮里美香(20=フリー)が、圧巻のバーディーラッシュで21位から首位に急浮上した。2番から5連続、13番から4連続のバーディーを奪い、大会記録に並ぶ9アンダーの63をマーク。米ツアー初優勝を目指し、クリスティ・カー(32=米国)、崔羅蓮(22=韓国)と並んで米ツアーで3度目の首位に躍り出た。宮里藍(25=サントリー)は6バーディー、3ボギーの69で回り、通算5アンダーの30位となった。

 プロ初優勝で得た自信はこれほどまでに大きなものなのか。日本女子オープンを制した勢いそのままに、息もつかせぬバーディーラッシュ。大会記録となる63のビッグスコアを出した宮里美香が、リーダーズボードのトップに駆け上がった。
 快進撃の幕開けは2番パー4だった。5メートルのバーディーチャンスに「昨日は5、6メートルが入らなかった。絶対に決めてやろう」と集中力を研ぎ澄ました。下りのパットを強気のタッチで沈めて最初のバーディー。そこからはショットが次々とピンに絡み、パットも面白いように決まった。気が付いたら、5連続バーディーになっていた。
 「全然意識してなかった。スコアカードを見たら“あー、マル(バーディーの印)がいっぱいあるな”って思った」。宮里美は先週の日本女子オープンでも3日目に5連続バーディーを記録している。「終わってみたらあっという間だった」と話していたその時と全く同じ感覚。ゾーンに入った時の爆発力は目を見張るものがある。
 さらに、ショットがさえ渡った後半に今度は4連続バーディーを奪った。もう少しでホールインワンという会心の一打で20センチにつけた13番パー3を皮切りに、再び見せたバーディーラッシュ。日本からの強行移動でプロアマ戦のみの調整だった初日はコース戦略にも不安があったが、「グリーンのアンジュレーションが分かったのは大きい」とコースを把握したことで思い切りよくピンを狙うことができた。
 米国においても注目度は上昇しており、米ゴルフチャンネルは中継の合間に“ダブル宮里”の紹介VTRを流した。藍と美香が「好きな食べ物は?」などの簡単な質問に英語で答える内容。そのVTRの最後で、美香は「世界で1番になりたい」と宣言。これに藍が「私がNo.1」と返している。姉妹に間違われることも多い2人だが、藍は自らの経験も踏まえて「プロは結果で自信をつけるのが一番の薬」と妹分の快進撃を分析した。
 最終18番では4メートルのバーディーパットを外し、昨年5月のコーニング・クラシックで記録した62の自己ベストの更新は惜しくも逃した。それでも不満はない。今の宮里美は、1打の不足を補うのに余りある自信に満ちている。

 【美香過去のV争い】

 ★09年2月ホンダLPGA(タイ) ツアー2戦目。第2日に67の好スコアを出して、首位と3打差の6位に浮上。決勝ラウンドは72、70と伸ばし切れずに首位と8打差の6位に終わった。

 ★同5月コーニング・クラシック 20位から出た第3日に62の自己ベストを出して首位タイに浮上。最終日は極度の緊張から1番でボギーを叩くなど70に終わり、首位に2打差の4位だった。

 ★10年6月全米女子プロ選手権 予選ラウンドを69、70で回り、首位と5打差ながら2位で通過。第3日も2位をキープしたが、最終日に76と崩れて13位で終戦。

 ★同7月エビアン・マスターズ 第2日に6バーディー、1ボギーの67で回り、初日の6位から単独首位に立った。3日目は6位に後退し、最終成績も6位止まりだった。

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2010年10月10日のニュース