横田、開き直って歓喜!家族にささげた勝利

[ 2010年10月10日 19:38 ]

最終日、18番でウイニングパットを決め、ガッツポーズする13年ぶりに優勝を果たした横田真一

 【キヤノン・オープン】ウイニングパットはわずか20センチ。白球をカップに沈めた横田が、パターを放ってキャディーと抱擁した。目を潤ませた夕子夫人と抱き合い「パパ頑張ったね。おめでとう」と声をかけられると、涙があふれた。「一度、女房に優勝を見せたかった」。家族にささげた14年越しの勝利だった。

 アマチュア時代は日本代表に名を連ね、プロ転向後ほどない1997年に初優勝。2000年にタレントの夫人と結婚した。だが、順調な選手生活は、06年につまずいた。選手会長の業務に追われ、けがもあってシード権を失う。翌年の下部ツアーで踏ん張って復帰したが、最近は翌年のシード権確保が最大のテーマで「優勝なんて考えなかった」そうだ。
 そんな開き直りが吉と出た。3番(パー4)で残り101ヤードの第2打を、ピン奥からスピンで戻して決める見事なイーグル。同組の石川を目当てに押しかけた最終組の大ギャラリーすら、完全に味方につけた。その後も得意のショートアイアンとパットがさえた。会心のゴルフを石川は「グリーンに近づくほど切れ味が増す」と評した。
 これで再来年までの出場権を確保し、2児の父は安堵の面持ちだ。長男の知己くんは「友だちの誕生会」で別行動だったものの、「息子に『パパやったよ』と言うのが楽しみ」と、ほおを緩めた。

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2010年10月10日のニュース