滝口が大会新V 飛び込み馬淵は不満の優勝

[ 2010年8月20日 06:00 ]

女子板飛び込みで優勝した甲子園学院・馬淵優佳

 全国高校総体(インターハイ)第19日は19日、那覇市・奥武山公園プールなどで行われ、競泳男子1500メートル自由形は3年生の滝口陽平(神奈川・湘南工大付)が15分16秒37の大会新記録で初優勝した。女子800メートル自由形は地田麻未(東京・墨田川)が8分39秒44の大会新で制し、400メートルとの2冠を達成。女子200メートル背泳ぎの1年生、赤瀬紗也香(神奈川・川崎北)も100メートルに続く2種目制覇を果たした。男子400メートル個人メドレーは1年生の瀬戸大也(埼玉栄)が優勝。女子板飛び込みは1年生の馬淵優佳(兵庫・甲子園学院)が勝った。

 <男子1500メートル自由形>ゴールしてタイムを確認した滝口は大きくガッツポーズをした。最後の高校総体で悲願の優勝を手にし「最高です」と喜びを爆発させた。クラスメートの東隼平が昨年出した大会記録を2秒50更新したが、その東は滝口が4位だった4月の日本選手権で優勝し、パンパシフィック選手権代表として米国遠征中。「自分はまだムラがあるが彼はコンスタントに強い。彼を目標に設定している」と同期の背中を必死に追いかける。

 <競泳女子800メートル自由形>地田が後半に圧倒的な強さを発揮した。400メートルの折り返しは混戦。そこから一気に加速し、最後は2位以下を5秒以上引き離した。だが、本人は大会新での2冠達成にも「自己ベストを出したかった」と渋い表情。午前中の早い時間のレースだったことも影響したようで「前半は体が動かなかった。最初から飛ばせるように練習したい」と反省した。

 <女子200メートル背泳ぎ>赤瀬が序盤からほかの選手を大きく引き離し、そのままゴール。100メートルとの2冠に「狙っていたのでうれしい。自信になるタイムも出せた」と笑顔を見せた。根っからの水泳好きで休日も遊びに出掛けることはなく、練習漬けの日々も苦にならないという。伸び盛りの新鋭は「一度も辞めたいと思ったことはない。練習がつらくても、結果が出るので楽しい」と目を輝かせた。

 <女子板飛び込み>優勝した馬淵は「内容は全然納得していない」と不満顔。同じ高校で1学年先輩の辰巳に何とか競り勝ったが、持ち味の入水が乱れるなど演技の安定感を欠いた。試合後は父の崇英コーチの厳しい声が飛ぶ中、居残り練習を続けた。「力を出していないと怒られました。見てる人が安心できるような試合をしたい」と立て直しを誓った。

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2010年8月20日のニュース