やっぱり役者が違う 北島「1分を切ったのは高く評価できる」

[ 2010年8月20日 11:39 ]

男子100メートル平泳ぎで優勝、インタビューを受けながら観客の声援に応える北島康介

 やはり大舞台になると役者が違う。予選で世界記録に0秒46と迫り、決勝はタイムこそ落としたが、59秒台前半をキープした。北京五輪以来、約2年ぶりの主要国際大会で金メダル。北島は「2回とも1分を切ったのは高く評価できる」と胸を張った。

 力強く水を切り裂き、滑らかに加速した。無冠に終わった4月の日本選手権以降の課題だった「腕と脚のバランスがかみあっていた」という。拠点の南カリフォルニア大は腕のかきの練習が多いが「それだけじゃ勝てない。力強くかくと、けりが浅くなる」。腕の力を抜き、武器のキックを効かそうと工夫を重ねた。
 現在北島を教えるサロー・コーチは「今の彼は泳ぐことを過去のどの時よりも楽しんでいる」と指摘した。日本とは異なるカリフォルニアの開放的な環境で「自分の記録を超えたい」「技術の探求は尽きることがない」と純粋な気持ちで水泳に取り組んできた。
 元教え子のレースを見た日本代表の平井ヘッドコーチは「やはり日本のエースは北島。格が違う」とうなった。復活を印象づけた第一人者は「いい精神状態で水泳ができている。この大会をきっかけに、高いレベルで泳げるようになりたい」と、さらに意欲を燃やした。(共同)

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2010年8月20日のニュース