遼くんに“新兵器”メタル錨スパイクで足固め

[ 2010年8月6日 06:00 ]

新兵器のスパイクで練習ラウンドする石川遼

 石川遼(18=パナソニック)が今季メジャー最終戦、全米プロ選手権(12日開幕、ウィスコンシン州ウィストリング・ストレーツ)に向けて新兵器を導入した。グリップ力の増すメタル錨(びょう)のスパイクで、飛距離アップが狙い。足場を固めて上位進出を目指す。世界ゴルフ選手権シリーズのブリヂストン招待は5日、米オハイオ州アクロンのファイアストーンCCで開幕した。

 米賞金シード獲得もかかる今季最後のメジャーに向けて、石川は最新の武器を用意した。前哨戦となるブリヂストン招待に備えた4日の練習ラウンドではシャフトを替えた0番アイアンやヨネックス製の新パターもテスト。そして、上位進出のために選んだのが「10年ぶりくらい」というメタル錨のスパイクだった。
 ソフトスパイクに比べて、地面をつかむグリップ力の強いメタルスパイクを導入する狙いは飛距離のアップだ。ヨネックスの関係者は「グリップ力が増して踏ん張りがきけばボールをより飛ばせる」と語った。石川も「傾斜地とか滑りやすいところでグリップ力があるのはいい。そういうところで飛距離の差が出ると思う」と話した。
 全米プロの会場となるウィストリング・ストレーツは7507ヤード(パー72)と比較的距離が長い。バンカーは1400を数え、ミシガン湖からの強烈な風も吹き付ける難コース。石川は「目からの情報以外に足からの情報というのは大切。傾斜とか地面の硬さとか。今までは自分の足で得ていたが、それをサポートしてくれるならありがたい。グリーンに入った時やバンカーに入った時に足から伝わるものがある」と効果を口にした。
 石川の平均飛距離は日本ツアー5位の292ヤード前後。しかし、米ツアーにあてはめると47位にまで順位を下げる。これまでも、米ツアーで戦うために飛距離の重要性を口にしてきた。全米プロだけでなく、来季以降を考えても1ヤードでも2ヤードでも遠くに飛ぶことになればプラスアルファとなることは確かだ。飛ぶスパイクはブリヂストン招待から導入。しっかりと足固めして次戦のメジャーに備えることになる。

 ≪モンスター16番「2オンできる」≫ブリヂストン招待開幕を翌日に控えた4日、石川と池田が会場のファイアストーンCCをラウンド。667ヤードの16番パー5で競演した。石川は目標の400ヤード超えはならなかったが、打ち下ろしを利用して350ヤードのビッグドライブ。2オンはならなかったが、きっちりとバーディー。池田も3オン1パットでバーディーを奪った。石川は「もう少しランが出れば十分2オンできる」と手応えを口にしていた。

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2010年8月6日のニュース