難航する来年の冬季国体…異例の「中止」も!

[ 2010年1月20日 17:19 ]

 日本体協の泉正文国体委員長は20日、来年の国体冬季大会の開催地選びが難航する問題について「これほど窮地に立たされているのは初めて」と強い危機感を口にした。決断する期限とした3月末までに開催地が決まらない場合は、中止という異例の事態に追い込まれる可能性も出てきた。

 冬季大会は北海道で実施される今年から、開催可能な施設を持つ都道府県が順次開催する輪番制がスタート。2012年は岐阜県と愛知県で行うことが決まっているが、来年は未定だ。泉委員長は「輪番制の考えはどこもOKなのに、この不況下で来年の引き受け手がない。まさに産みの苦しみ」と嘆いた。
 窮余の策として競技・種目ごとに各地で実施する案や全国高校総体との連携を模索する案も検討するものの、泉委員長は「残り1年で実施要項を改訂する時間もない」と説明。日本体協によると、近年の冬季大会はサッカーくじの助成金や国庫補助金で約1億円、スケートやスキーの競技団体や体協などの経費負担も合わせ、開催地に約1億5千万円の競技会運営費が確保されている。地元負担は数千万円というが、泉委員長は「お金の問題は大きい」と話した。

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2010年1月20日のニュース