モチ、こいのぼり…セインツに大和魂持つNFL戦士!

[ 2010年1月20日 08:32 ]

大和魂を胸にスーパーボウル出場を目指すセインツのLBフジタ

 米プロフットボール、NFLで快進撃を続けるセインツに日本と縁の深い選手がいる。LBのスコット・フジタだ。

 彫りの深い顔立ちと、身長1メートル96、体重113キロの体格が示すように自身は白人。だが、生後間もなく養子として受け入れた父ロッド・フジタさんは日系人で、幼いころは正月にもちを食べ、こどもの日にこいのぼりを上げる家庭で育った。「フットボールを始めてからは練習か試合があるが、昔はショウガツ(正月)に親せきの集まる大きなイベントがあった」と懐かしむ。
 それだけではない。二つの祖国にはさまれ、戦い続けた祖父の生きざまが彼の心に大きな影響を与えたという。「日系2世の祖父は強制収容所に入れられたが、そこを出たあと(第2次世界大戦で)米国のために戦った。彼は自分のヒーローだし、人生における指針を授けてくれた」と話す。
 16日のプレーオフ、ナショナル・カンファレンス準決勝ではカージナルスのベテランQBカート・ワーナーに何度も迫って重圧をかけ、素早い動きでRBをタックルするなど勝利に貢献した。「相手を敬い、誇りと威厳を持つ日本の考え方は、自分にとって極めて重要」と話す30歳。日本を訪れた経験はないが大和魂を胸に持つ「FUJITA」が、あと1勝で全米が注目するスーパーボウルのフィールドに立つ。(共同)

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2010年1月20日のニュース