遼くん 勝てば75%の確率で賞金王に

[ 2009年11月19日 06:00 ]

<ダンロップフェニックストーナメント・プロアマ>プロアマでティーショットを放つ石川遼

 男子ゴルフのダンロップ・フェニックスは19日、宮崎・フェニックスCCで開幕する。賞金ランクでトップに立つ石川遼(18=パナソニック)は18日はプロアマ戦で最終調整。過去に優勝した日本人選手4人中3人はその年の賞金王にも輝いており、石川も勝って、池田勇太(23=フリー)とのマッチレースで優位に立つつもりだ。

 過去35年で日本人選手が優勝したのはわずか4回。18歳にして日本ゴルフ界を引っ張る石川が燃えないはずがなかった。「外国からの招待選手が素晴らしい技術を持っているということだけど、データを聞くと悔しい。優勝争いの中に日本人選手がいたら絶対に盛り上がる。それが僕でありたい」と気合を入れた。

 第1回の74年にJ・ニクラウスが招待されて以降、T・ワトソン、S・バレステロス、E・エルス、T・ウッズ、P・ハリントンらメジャーを制した大物が出場してきた。勝った日本人は中嶋常幸、尾崎将司、片山晋呉、横尾要だけ。米ツアーに参戦していた02年の横尾を除けば他の3人はいずれもその年の賞金王も獲得した。大会勝者はそのままその年の日本ツアー最強を意味しており、石川が日本人5人目の勝者となれば賞金王に大きく近づくことになる。

 昨年2位の石川は「去年に比べて底上げができた」と進化して戻ってきた。今季開幕前に尾崎将司の自宅を訪れ、ドローとフェードの打ち分けを特訓。「ここ2、3カ月でコースで打てるようになった」という。石川は優勝争いのポイントに昨年、苦戦したパー3を挙げた。特に苦しんだのは4日間で3ボギーを叩いた6番。この日、行われたプロアマ戦では4Iか5Iで打つところを5Iのドローで2メートルにつけた。また、5Iか6Iで打つ17番では5Iでフェードを打ち5メートルに寄せた。「ショートホールで重要なのは距離感。自分でどう打つかイメージするのは楽しい」と風向き、ピン位置で打ち分けて攻略する。

 日本人がこれまで苦戦してきた理由は日向灘から吹く重い潮風と球が沈みやすい独特の洋芝。パワーがあり、対応力のある海外の選手が活躍したのはそのためだったが、石川はジャンボ直伝の多彩な球筋で攻める。

 優勝なら史上最年少で生涯獲得賞金3億円にも到達する。「ここで優勝争いするために1年間練習してきた」。世界基準の舞台で持てる力をすべてぶつける。

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2009年11月19日のニュース