白鵬76勝 3年連続の年間最多勝確定

[ 2009年11月19日 18:58 ]

朝青龍がはたき込みで稀勢の里を下す

 大相撲九州場所5日目の19日、横綱白鵬が時天空を下して初日から5連勝とし、今年に入って76勝目を挙げて、早々と3年連続3度目の年間最多勝を確定させた。

 白鵬が6日目以降を全敗し、白鵬に10勝差で勝利数2位の横綱朝青龍が残りを全勝しても76勝で、白鵬を上回らないために決まった。白鵬はあと1勝で単独での年間最多勝が決定する。今年に入ってまだ4敗しかしていない白鵬は、今場所で14勝すれば、2005年に朝青龍がつくった84勝の年間最多勝記録を更新する。日本相撲協会の武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)は「安定感のある証拠だ」と評価した。

 名だたる歴代横綱に白鵬が肩を並べた。3年連続の年間最多勝は、年6場所制以降では大鵬、北の富士、北の湖、貴乃花、朝青龍の5人しか達成していない快挙。それでも「とりあえず、うれしいですと言った方がいいのかな」。目標は、もっと別にあると言いたげな口ぶりだ。
 今場所一番の鋭い踏み込みで機先を制し、左で突き起こす。得意の右四つから左上手投げで時天空を仕留めた。「流れでこういう形になっている」。少々もたついた初日の稀勢の里戦から、徐々に調子を上げている。
 記録は朝青龍が“サッカー騒動”で出場停止となった2007年にスタートした。その後も先輩横綱を上回る安定感で、白星を積み重ねてきた。
 史上2位の優勝31回を誇る九重親方(元横綱千代の富士)でも、年間最多勝は2年連続が最高だった。その九重親方は、白鵬のたゆまぬ努力を高く評価する。「朝青龍が休んでいたし、大関も下り坂という事情はある。それでも、やるべきことをやってるから結果がついてくるし、厳しく場所に臨んで白星を勝ち取っている」
 序盤戦を無傷の5連勝で乗り切り、朝青龍が05年にマークした年間最多84勝の記録更新も射程に入ってきた。「手応えですか。まあ、マイペースで」。視線は常に先を見据えている。

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2009年11月19日のニュース