遼くん、我慢でイーブンパー　残り４ホールから巻き返す

第１日、イーブンパーで３１位の石川遼

　【ダンロップ・フェニックス】一度崩れたゴルフを立て直す“修正力”を石川が見せた。賞金王争いも佳境に入った大切な大会の初日で３連続ボギーのスタート。「気持ちをどうコントロールするか考えた。焦っても仕方がない。ことしの自分は去年までとは違うと信じた」と、つまずいた出だしを振り返った。

　見せ場は３オーバーで迎えた残り４ホールから。６番で１０メートルのバーディーパットをねじ込み、流れを引き寄せた。続く７番（パー５）は右ラフからの３打目のフォロースルーが木の幹に当たり、サンドウエッジが折れ曲がってしまうアクシデントもあったが、上がり２ホールで連続バーディー。スコアをイーブンパーに戻した。
　「ドタバタの出だしから、何とかことしの自分は我慢できた」と冷静に話す表情には、いまの重圧をはね返す精神的な余裕すら感じさせる。今季、毎週のように試合に出て得たものは技術だけではないのだろう。首位とは６打差。「いいカムバックができた。残り５４ホールでトップの選手にじわり、じわりと近づいていきたい」と意欲をにじませた。