杉山組日本人初決勝へ!「奇跡」の人生最後戦

[ 2009年10月3日 06:00 ]

ダブルスで決勝進出を決め、パートナーのハンチュコバ(左)と抱き合い喜ぶ杉山愛

 女子テニスの東レ・パンパシフィック・オープン第6日は2日、今大会で引退する杉山愛(34=フリー)はダニエラ・ハンチュコバ(26=スロバキア)と組んだダブルス準決勝で、ヒセラ・ドゥルコ(24=アルゼンチン)ナディア・ペトロワ(27=ロシア)組に7―6、7―5で勝利して日本人初の決勝進出を果たした。シングルス準決勝ではマリア・シャラポワ(22=ロシア)がフルセットの末、勝利を収めた。

 4日前のシングルス1回戦を体調不良で途中棄権した杉山が、力強いストロークと巧みなボレーを連発した。「元気に自分らしいプレーができてハッピーです」。現役最後の大会で日本人初の決勝進出に本人も「奇跡に近い」と驚いた。
 第1セットを7―6で獲った第2セット直前。突如、相手ペア2人がともに左太腿の違和感を訴えるハプニングがあった。だが、すぐさま母・芙沙子コーチが「相手は死んだふりをしているだけ。気にしないで」と助言。「勝てる」という高ぶった気持ちをリセットした杉山組は第2セットでも息の合ったプレーを見せ、7―5で試合を決めた。
 最高の舞台が整い「泣いても笑っても最後。失うものは何もない」と杉山。3日、日本テニス界を長年けん引してきたテニスプレーヤーが競技人生最後のコートに立つ。

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2009年10月3日のニュース