さくら絶好調2位!2日連続ノーボギー

[ 2009年10月3日 06:00 ]

13番ホール、ティーショットを放つ横峯さくら

 横峯さくら(23=エプソン)が変則セッティングでメジャーの難コースを攻略した。女子ゴルフツアー日本女子オープン第2日は2日、千葉県我孫子市の我孫子ゴルフ倶楽部(6559ヤード、パー72)で行われた。ウエッジ5本作戦に加えて、この日は6番アイアンの代わりに9番ウッドを投入。ウッドも5本に増やしてボギーなしの68をマークし、通算6アンダーの2位に浮上した。記録の残る90年以降、この大会で2ラウンド連続ボギーなしを記録するのは日本人選手では初めて。初日2位の宮里美香(19=フリー)も68で回り、通算9アンダーで単独首位に立った。

 スタート前の練習場で、横峯は降りしきる雨の中、空を見上げて悩んでいた。「きょうの雨だと9番ウッドを使うホールがいくつかあるんじゃないかな」。クラブセッティングについて専属キャディーのジョン・ベネットさんに相談した。
 深いラフは雨を含んでさらに重さを増し、ミドルアイアンでも打ちづらい。フェアウエーもランが出ずに2打目以降に距離が残る。今大会はアゴの高いバンカー対策としてロフト角70度のウエッジを入れて9Wを外していたが、この日はボールを上げやすく距離の出る9Wを復活させた。
 当初のウエッジ5本作戦に加えてウッドも5本に増やしたため、6Iを抜いて本数を調整した。アイアンは7~9Iの3本だけ。パターを含めた14本のフォーメーションは“5―3―5―1”。ドライバー二刀流など変則セッティングを多用してきた横峯にとっても初めての組み合わせだった。
 バッグから抜いた6Iの距離は11Wのコントロールショットで補った。「6番の距離は165ヤードなので11W(170ヤード)で対応できると思った。セッティングを変えてよかった」と8番パー4では11Wで4メートルにつけてバーディー。結局、復活させた9Wを使ったのは16番パー3の1回だけだったが、この一打が203ヤード先のピンに向かって糸を引くナイスショット。手前50センチに乗せて難しいパー3でバーディーを奪うなど、すべてが吉と出た。
 「この雨の中でよく頑張れた。ラフに入ると少し沈んだだけでも難しいので、1ホールずつパーを拾っていった」。常にボギーと背中合わせの女子オープンで2日間連続のノーボギーは、記録が残る90年以降では日本人で初めてだ。予選ラウンドを終えて首位とは3打差。奇想天外な発想と抜群の安定感を携えて、横峯が初の日本タイトルへ近づいていく。

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2009年10月3日のニュース