真央は僅差の2位、キム・ヨナが首位/GPファイナル

[ 2008年12月12日 20:10 ]

GPファイナルでSPの演技をする浅田真央

 フィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナルは12日、韓国の高陽で開幕し、女子ショートプログラム(SP)で、3季ぶりの優勝を狙う世界女王の浅田真央(愛知・中京大中京高)は連続3回転ジャンプの2つ目が回転不足になったが、65・38点で2位につけた。3連覇を目指すキム・ヨナ(韓国)が65・94点でトップ。中野友加里(プリンスホテル)は62・08点で3位、ジャンプの転倒があった安藤美姫(トヨタ自動車)は55・44点で5位と出遅れた。

 目立ったミスはなかったが、演技を終えた浅田に笑顔はなかった。「すごく緊張感があったし、明日もあるので気を引き締めないと、と思った」。ライバルキム・ヨナと今季初対決のファイナル。特別な意識は否定したが、心に張り詰めるものがあったのだろう。

 復調を印象づけた11月末のNHK杯の得点はわずかに上回ったものの、自己最高点には4・12点及ばなかった。原因はNHK杯に続いて、2連続3回転ジャンプの二つ目が回転不足になったこと。SPで最大の得点源で、成功したキム・ヨナの半分以下の5・20点しか稼げなかった。

 今季の開幕から苦しんでいる技だが「気にしていない。もっと高く跳べばいい」とし、「フリーにつながる滑りができた」と言葉は努めて前向きだった。

 昨季、踏み切り違反で減点に苦しんだルッツが、適正と評価されたことは収穫だ。ジャンプの天才が、スケートを始めたばかりの子どものように1回転から修正してきた成果が表れてきている。

 浅田の会心の笑みは、内容を伴った結果を得たときに広がる。毎試合がステップアップの場。13日のフリーはNHK杯で惜しくも成功を逃した2度のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)挑戦がテーマとなる。「この試合に向けて毎日練習してきた」という切り札で逆転を狙う。(共同)

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2008年12月12日のニュース