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【橋本マナミ 恍惚のグルメ】もっと欲しいの よみがえる 少女の記憶

[ 2017年3月17日 12:00 ]

大人の女がグッとくるケチャップライスにウットリ
Photo By スポニチ

 イイ女ほどシンプルなものを好むもの。東京・銀座の夜の蝶が「今日もちょうだい!」とおねだりしている意外な料理があるんです。昨年12月に開店したばかりの和食店「銀座 和食堂 三幸」のケチャップライス。食通の最高峰が集まる街で、お子さまランチでも定番のあの懐かしいメニューがなぜ人気なの?私も夜のオンナになって銀座に繰り出しました。

 雑居ビルの中にある和食屋さん「三幸」のドアを開けると、そこはまさに銀座の夜。落ち着いた和風の内装と、樫の一枚板の上品なカウンターやテーブル。同伴やアフターのホステスの皆さんの姿もあって、きらびやかで品のあるこの街の雰囲気が満ちています。

 指名No・1なのは「なつかしのケチャップライス」(1000円)。普段、高級寿司を食べているイイ女があえて選ぶ家庭的なメニュー。これは食べてみるしかありません。

 カウンターの前にある厨房(ちゅうぼう)から、野菜を炒める音とともに漂ってくるのは郷愁を誘うケチャップのこうばしい香り。子供のころの私は母が作ったケチャップライスが大好きで、欲張ってのどを詰まらせたことがありました(笑い)。

 さて、これは素敵な女性たちのハートをつかんだ一皿。ケチャップの酸味と隠し味のウスターソースが絶妙なバランスで、口に入れた途端、笑顔になっちゃいました。炒め加減もちょうどいい。店主の阿部三幸さんがご飯の艶、木べらの感触を確かめながら炒め加減を調整し、ご飯をふんわりと仕上げています。

 厚めに切られたジューシーなベーコンと、よく炒めたタマネギの具もおいしい。最後にのせた高知産のフルーツトマトもいいアクセントになっています。やっぱり、母が作ったのとは違う銀座のプロの味。どこにでもありそうなのに、実は一口ずつ味わうごとに特別な奥深さを感じるんです。これってオトナの女がグッとくるポイントですよね。

 オープンは昨年12月。店主の阿部さんが「どういうメニューがウケるのか」と週替わりのメニューで作ってみたら、リストにない週にも「あのケチャップライスが食べたい」という指名が相次いだんです。アフター後の癒やしのシメ飯として、この短期間で人気がじわじわと広まっています。

 家庭料理がひと味変わるのが、この店の特長。「三幸風肉じゃが」(1200円)はゆでたジャガイモをつぶし、バターで炒めたタマネギを混ぜてコロッケのように成形してから、しょう油と砂糖、みりんで甘辛く煮た牛肉に巻くんです。肉の甘さがジャガイモのおいしさとピッタリで絶品。「黒コショウを効かせた大人のポテトサラダ」(750円)もポテトチップスがきれいに飾られてビジュアルが格好いいし、コショウがピリッと効いたまさにオトナの味わいです。

 粋筋に通じた銀座のオンナたちの疲れを癒やし、潤いを与えるシンプルな料理の数々。おいしさに加えて、イイ女を口説くヒントもギュッと詰まっています。

 ≪▲ヘルシーで食べやすい≫「こめ玉の玉子かけご飯」(750円)もお薦め。「こめ玉」は、米を食べて育った青森産の鶏の卵。黄身はレモンイエローなんです。コレステロールが通常の卵の半分でヘルシーなのも特長。クセがなく、サラサラと食べられる。こちらもシメにピッタリです。この卵を使った「こめ玉のだし巻き玉子」(850円)は白い卵焼き。さっぱりしているけど、しっかりコクがある。家庭的だけど、ひと味違うおいしさを味わえます。

 ◇銀座 和食堂 三幸(みつゆき) 旬のお造り(1500円〜)、黒毛和牛シャトーブリアン(2500円)、北海道産塩うに(750円)などメニューは多数。東京都中央区銀座8の7の11、ソワレ・ド・銀座第2弥生ビル5階。JR新橋駅から徒歩5分。(電)03(6264)5533。営業は午後5時30分〜深夜2時。土日祝定休。

 ◆橋本 マナミ(はしもと・まなみ)1984年(昭59)8月8日、山形県生まれの32歳。4月スタートのテレビ朝日連続ドラマ「女囚セブン」(金曜午後11・15)に出演が決定。1メートル68、B86・W60・H88。

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