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浦和 2発&西川神セーブで堅首!ACL敗退何の!開幕7戦不敗

[ 2015年4月26日 05:30 ]

<浦和・名古屋>名古屋に勝利しサポーターと熱唱する浦和イレブン

J1第1S第7節 浦和2―1名古屋

(4月25日 埼玉)
 首位を走る浦和が2―1で名古屋を下し、通算勝ち点を17に伸ばした。前半39分、若武者のMF関根貴大(20)が左足で決めて先制、後半7分にはMF武藤雄樹(26)の2戦連発となるゴールで突き放した。アジアチャンピオンズリーグ(ACL)では1次リーグ敗退を喫したものの、リーグ戦は唯一の無敗。赤い悪魔は止まらない。

 流れをつかむビッグプレーだった。後半6分、GK西川がペナルティーエリアから猛然と飛び出した。名古屋の快足FW永井がDFラインの裏にボールを蹴り出し、スピードに乗った瞬間だ。「一度は下がろうか、と。でも下がるのは自分ではないと思って」。もはや永井と1対1の勝負。西川は約20メートル先のボールに一瞬早く触れた。絶体絶命の危機を脱出した。

 前半39分、MF関根のスピードあふれる個人技で先制。待望の2点目が決まったのが、西川のビッグプレーの直後だった。関根が起点、ボールはFWズラタンから右サイドのMF梅崎に渡り、絶妙のクロスが入る。MF武藤が2戦連発のゴールを体ごと押し込んだ。武藤は満面の笑みで「ゴールを決められて良かった」。勝負は決まった。

 21日、水原(韓国)に1―2で敗れ、最終戦を残しACL1次リーグ敗退が決定した。23日には緊急ミーティングが開かれた。ペトロヴィッチ監督はバイエルンMが6―1でポルトに圧勝した欧州CLの映像を見せ、強い口調で訴えた。「オフ・ザ・ボールの動き、連動性はうちの方が上だ。ただドイツ人のとことん打ちのめす暴力性、メンタリティーは学ぶべきだ。もっと勇気を持ってプレーしてほしい」

 関根を、昨年のW杯ブラジル大会で優勝したドイツ代表の主将DFラームに例え、鼓舞したといい、西川は当然、世界最高の呼び声高いドイツ代表GKノイアーだ。ペナルティーエリアから大きく飛び出し、ピンチの芽を摘んだプレーはまさにノイアーそのもの。緊急ミーティングの効果は絶大だった。

 忌まわしい悪夢とも決別した。昨年12月6日の最終節。勝てば優勝が決まった名古屋戦で1―2と敗れた。勝負どころでのもろさに浦和OBでもある相手DF闘莉王から「男がいない!」と酷評されていた。DF槙野は「去年の最終節で名古屋に負けた。どうにか結果で見せたいという気持ちはあった」と話す。リベンジに燃えていた。

 後半ロスタイム、ゴール前の混戦から1点を献上した。試合後、選手間ですぐに話し合いが持たれ、修正点を確認した。それでもペトロヴィッチ監督は「素晴らしい試合だったが、最後の1失点には私自身、怒り狂ってます」とあえて厳しい口調で言った。もう一瞬の隙もみせない。首位を走る赤い悪魔は勝って兜(かぶと)の緒を締めた。

 ≪開幕から7戦で5勝2分け≫首位の浦和が名古屋を下し、開幕からの不敗を7試合連続(5勝2分け)と継続。今季は04年以来、11シーズンぶりの2シーズン制。過去の2シーズン制(93~95、97~04年)で、ステージ開幕から7戦不敗は今季の浦和が延べ7チーム目だ。ただし、そのままステージ優勝できたのは過去6チーム中2チームだけ。浦和も02年の第2ステージで9戦(8勝1分け)まで不敗を続けながら、残り6試合を6連敗(延長負け2を含む)して8位で終わった苦い経験がある。13年前の雪辱を今季は果たせるか。

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