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本田は信じる!奇跡を、仲間を…「ギリシャも勝つんじゃないか」

[ 2014年6月24日 05:30 ]

コロンビア戦に向けて真剣な表情で調整する本田

W杯ブラジル大会1次リーグC組 日本―コロンビア

(6月24日 クイアバ)
 日本サッカー史上最大のメークミラクルだ!24日(日本時間25日午前5時)にコロンビアとのW杯ブラジル大会1次リーグ最終戦を控える日本代表の本田圭佑(28=ACミラン)が22日、逆転突破を誓った。1分け1敗で自力での決勝トーナメント進出がない中、コロンビアに勝つことで奇跡を呼び込む決意を強調。攻撃サッカーの信念を貫き、重い扉をこじ開ける。チームは23日にチャーター機で試合会場のクイアバに到着した。

 自分を、仲間を、そして自らの信念を信じる。1次リーグ突破へ、勝利が最低条件のコロンビア戦。大一番に臨む本田はサッカー人生の全てをぶつける覚悟を示した。

 「自力突破はないが、今は奇跡を信じている。コロンビアに勝つということで集中しています。その先に自分が発言してきたこと(W杯優勝)がかなう可能性もゼロではない。信念を曲げるつもりはないし、それがあるから今も頑張れる。強い信念、言ってきたことを実践するのは今だろうと自分に問いかけている」

 10年南アフリカ大会前に「W杯優勝」を目標に掲げてから4年の月日が流れた。最初は本田一人だけのものだった壮大な夢に、今では長友や遠藤らも共感してくれるようになった。「集大成?当然そのつもりでやっている」というコロンビア戦は自ら目指した方向が間違っていなかったことを証明する一戦でもある。

 急きょ練習がオフになった21日も休日返上でトレーニング。ポジションが近い選手と「ここに走ってくれ」「ここにボールくれ」と確認した。この日の練習も青山や岡崎らと修正しながら調整。「大事なのは自分自身を信じ、仲間を信じること。今から皆がスーパーマンになることはできない。それぞれの個性が180度変わることはない。今こそ基礎に戻る時」。チームスポーツの原点に立ち返り、可能な準備をやり尽くす。

 コロンビアに勝っても同時刻の試合でギリシャがコートジボワールに勝つか引き分けなければ逆転の可能性はない。幸運と偶然が重なって初めて生まれる16強の希望。それでも本田は「信じている。(日本が)勝てればギリシャも勝つんじゃないか。その先が切り開ける」と訴える。ギリシャ―コートジボワール戦が0―0で進行しても、日本がコロンビアに2点差を付ければ、その時点で日本がコートジボワールを上回る。自分たちが先手を取ることでコートジボワールの焦りを誘い、C組全体に大きな波が起きることを期待している。

 「奇跡とは?ミラクルはミラクル。信じている者にしか訪れない。最後の1分まで諦めずに戦い抜くことが可能性を残す唯一の方法。戦うことをやめたり、信じることをやめれば可能性はゼロになる。戦い続ける限り可能性はゼロにはならない」

 G大阪のジュニアユースからユースに昇格できず星稜高を経て名古屋入り。恵まれたとはいえなかった体格や運動能力を努力と高い志で補い、代表定着やW杯出場、ACミラン入りと道を切り開いてきた。本田自身が小さな奇跡の積み重ねを体現してきた。ならば今回も信じよう――。本田が再び奇跡を起こしてくれることを。

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