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ザック必勝3パターン 香川トップ下、本田中央が基本布陣も

[ 2014年5月24日 05:30 ]

ザッケローニ監督(左)とボールを奪い合う香川(後ろは吉田)

日本代表指宿合宿3日目

 W杯に臨む日本代表は23日、鹿児島・指宿合宿3日目に突入した。練習は攻撃を中心としたメニューに突入し2列目の左サイドに入ったFW香川真司(25=マンチェスターU)を起点に右サイドから攻めるオプションの必殺パターンAを反復。またトップ下に入ったFW大久保嘉人(31=川崎F)が前線に飛び出るパターンB、3―4―3布陣というパターンCと、W杯に向けたオプション3パターンの熟成が進められた。

 その瞬間、ザックジャパンの必殺パターンAが作動した。冒頭15分間だけ公開された午前のフォーメーション練習。左サイドの香川が左サイドバックの酒井高と数的優位をつくり、最終ラインからボールを受ける。すかさずザッケローニ監督が「10番(トップ下)のイメージでプレーしろ!」と指示。前線の選手が一斉に連動して動きだした。

 左サイドの香川がトップ下の位置へ、トップ下の大久保が右サイド、右サイドの斎藤は前のスペースに抜け、2トップに近い形をつくった。本田がトップ下に入る基本布陣はあるが、本来は右サイドの岡崎がザックジャパンの得点王(15点)であるようにパターンAは10年のチーム結成以来、最もゴールを量産してきた形でもある。この日はトップ下が本田ではなく大久保だったため違った色も見えた。香川は「嘉人さんはスピード感は代表でも1番。リズムはスピーディーになる」とスピードに乗った連係に新たな手応えを口にした。

 連日、フィジカル中心の2部練習が続いて肉体は極限状態。マンチェスターUは試合数が多くシーズン中にフィジカル練習を行わない。既に香川の両太腿もパンパンに張っている。「マンチェスターUでもやったことのない厳しい練習なんで。国によっても違うけどイタリア(の練習は)は厳しい。イタリアへの移籍はないですね」と冗談を交え、疲労を打ち明けた。

 そんな状況でも繰り返すのはそれだけパターンAが重要だからだ。香川も「4年間積み上げてきたものを確かめる意味でも大事」と徹底的に体に染みこませる覚悟。日本協会の原専務理事が「ここまで上げるのはこのチームで初めて」と漏らす過酷なメニューが続くが、立ち止まってはいられない。W杯でも香川の足元にボールが入った瞬間、パターンAがゴールへの道を切り開くはずだ。

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2014年5月24日のニュース