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中国、サッカー八百長にメス

[ 2009年11月12日 17:46 ]

 中国のプロサッカーリーグで横行しているといわれてきた八百長をめぐる疑惑で、警察当局が12日までに元クラブチーム監督ら関係者多数を拘束、本格的な捜査に乗り出した。巨額の闇賭博の一端も明るみに出ている。

 中国各紙によると、遼寧省の警察当局は10月中旬、広州市サッカー協会(広東省)幹部で広州の元クラブチーム監督のほか、クラブ幹部、財務担当らを取り調べのため連行。2006年、同チームが山西省のチームに5対1で大勝した試合で、遼寧省の地下賭博組織と共謀し、不正行為を行ったと疑われている。
 中国サッカーでは八百長疑惑が絶えず、今年9月2日の試合でも勝っていた青島チームが突然、味方のゴールにシュート同然の強烈なバックパスを繰り返し、不審の声が上がっていた。
 中国に国内リーグを対象とした公営くじはないが、インターネットなどで闇の賭博がまん延。摘発を機にした中国メディアの報道によると、1試合で300万元(約4千万円)の賭け金が動くという。ワールドカップの闇賭博では500億元(約6600億円)に上るとの指摘もある。国内戦で監督らは賭博場経営者と結託し、選手らに指示を出し得点を操作するといわれる。
 八百長は「中国のサッカー水準が向上しない元凶」といわれてきたが、10月に入り、スポーツ・教育担当の劉延東国務委員が「科学的指導で改革を進める必要がある」と強調、腐敗一掃への決意を示していた。(共同)

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2009年11月12日のニュース