「NEWS23」新キャスター小川彩佳アナへの期待 「共感力」で視聴者とニュースつなぐ

[ 2019年6月3日 18:00 ]

「NEWS23」の新メインキャスターを務める小川彩佳アナウンサー(C)TBS
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 TBSの夜の報道番組「NEWS23」が、きょう3日にリニューアルされる。4月にテレビ朝日を退社した小川彩佳アナウンサー(34)がメインキャスターに就任。セットやロゴも変更するなど番組全体を一新し、夜のニュース番組戦争に乗り込んでいく。

 平成元年に「筑紫哲也 NEWS23」としてスタートした番組が、令和元年に大きな転換点を迎えた。小川アナの就任に大きな注目が集まるが、米田浩一郎プロデューサーは「重要なニュースをしっかり伝え、視聴者の知る権利に応える、という番組の核の部分は、リニューアルしても変わりません」と語る。

 変わるのは、伝え方だ。インターネットやSNSの普及で、ニュースに触れる機会は格段に増えた。その時代に、ニュースをどう伝えていくか。米田氏は「視聴者はより多様な意見や考えを知りたいと思う。毎日その日のニュースに精通している当事者や専門家を番組にお呼びして、視聴者が番組を見て新しい発見や気付きがあるということを目指したい」と明らかにした。ある事象を一方向から伝えるだけでなく、こんな考え方もある、背景にはこんな問題があるなどと、ニュースを立体的に届けていく。

 その部分で、小川アナへの期待は大きい。キャスターの立場だが、視聴者を代表する人。視聴者が疑問に思うことを、アンカーを務める星浩氏や取材キャスターの村瀬健介氏、ニュースの当事者や専門家に聞いていく役割を担う。米田氏は「小川さんは共感力がすごくある人。これまでも、時に涙ぐんでしまうこともありましたけど、視聴者と同じ、素直な感覚を共有できる人。そういう人がよりニュースを掘り下げていくというアクションで、専門家、アンカーに問いかけていく。視聴者の方が入り込んで行きやすいんじゃないかと思う」と、視聴者とニュースをつなぐ役割に期待する。

 日本テレビ「news zero」をはじめ、同時間帯は各局が報道番組に力を入れる時間帯。否応なく視聴率にも注目が集まる。米田氏は「もちろん視聴率を取って多くの人に見てもらいたいけど、伝えなきゃいけないニュースの方が先にあると思っています。まだ日本の多くの人があまり興味を持っていないニュースでも、大事だな、と思ったら伝えていきます」とキッパリ。報道番組の役割を全うすることがまず先にある。

 新たな見どころになりそうなのが、スポーツコーナーだ。同局きっての熱血漢、石井大裕アナウンサー(33)をスポーツキャスターに起用。これまで出演してきた朝の情報番組「あさチャン!」から、夜への“異動”。米田氏は「その日のスポーツの、一番ホットな場面を伝えていきたい。石井くんのテンションでエキサイティングなスポーツコーナーにしたい」と明かした。

 来年の東京五輪・パラリンピックに向けて、スポーツ文化の盛り上げに一役買う。石井アナの熱さが夜にマッチするかどうかが肝になるが、本人は「“あさチャン!”の石井とは別の顔、夜の石井を見せます」と話しているという。米田氏は「東京五輪に向けてブームアップしていく役目を担ってもらえれば」と話している。

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2019年6月3日のニュース