進化形“パリピ漫才”で化けた「きつね」 DJ機材とウクレレのリズムで狙うは「歌ネタ王」

[ 2018年11月19日 11:00 ]

大津広次(左)と淡路幸誠。淡路の前にある機械がもう1人の“相方”サンプラー
Photo By スポニチ

 歌謡漫才を独自に進化させた“パリピ漫才”で人気を上げているのが「きつね」だ。昭和歌謡と現代のEDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)を組み合わせたネタが十八番。EDMをかけて客をノリノリにさせながら、リズム良くボケて笑いを取る。お笑いだけでなく、活動の場はクラブのイベントにまで広がっている。

 ボケの淡路幸誠(28)が使う機材が斬新だ。クラブのDJが使う「サンプラー」という機械がもう1人の“相方”。何個もあるボタンを押すと、記憶させた声や効果音が響く。「うまいこと言わんでええねん」「どういう意味やねん」といった言葉を何個も用意しており、この声にウクレレを持った相方の大津広次(29)がツッコミを入れていく。

 このネタで約2年前から活動。テレビ出演がみるみる増加した。とはいえ、元々はケガの功名で生まれたネタだ。2人で「これはいける」と感じた過去最高の漫才ネタが、ライブで「シャレにならんぐらいスベった」(大津)のだ。そこで、考案したものの使っていなかったパリピ漫才を次のライブに引っ張りだすとウケた。軌道に乗り始めたのだ。

 来年の目標は、音ネタ芸人のNo・1を決める「歌ネタ王決定戦」での優勝。一方で、淡路は「音楽雑誌の『サウンド&レコーディング』で芸人として初めて機材を紹介されたい」、大津は「岡崎体育さんとツーマンライブをやりたい」と、なぜか個人的な目標は音楽寄りだ。

 小1からの幼なじみ。2人の初ステージは高校の文化祭だった。その時はお笑いではなくバンド。唯一作ったオリジナル曲のタイトルは「誰よりも目立ちたい」。そんな思いを今、お笑いの世界でかなえようとしている。

 ◇きつね 大津広次(おおつ・ひろつぐ)1989年(平元)7月24日生まれ、大阪府出身の29歳。ツッコミ担当。淡路幸誠(あわじ・こうせい)1990年(平2)2月14日生まれ、大阪府出身の28歳。養成所「目黒笑売塾」を経て、14年から本格的に活動開始。ホリプロコム所属。日本テレビ「ウチのガヤがすみません!」など、テレビ出演も急増している。

続きを表示

2018年11月19日のニュース