藤井聡太七段 15歳ラスト対局白星で飾る 16歳の1年は「強くなる上では大切」

[ 2018年7月18日 15:25 ]

大阪市内の関西将棋会館で行われた銀河戦予選決勝で藤原直哉七段を破り、15歳ラスト対局を白星で飾った藤井聡太七段
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?03 将棋の藤井聡太七段(15)が18日、大阪市内の関西将棋会館で行われた銀河戦予選の決勝で藤原直哉七段(53)を80手で破り、15歳ラスト対局を白星で飾った。

 序盤でミスが出て、初めて対戦する相手にペースを握られたが、1分将棋にもつれ込みながらも逆転した。これで主催の囲碁・将棋チャンネルで10月以降に放送される本戦のブロック戦出場が決定。昨年度はブロック2回戦で敗れたことを念頭に、「今期は(その上の)決勝トーナメントに進めるように頑張りたい」と語った。

 一方、この日が15歳での最後の対局となったことにも質問が飛んだが「そのことに関してはまったく意識していなかった」と淡々。ただ、あす19日に誕生日を迎え、16歳となった後の1年間については「強くなる上では大切な1年。しっかり上を目指していきたい」と、タイトル初奪取も含めたさらなる飛躍を誓っていた。

 対局場となった関西将棋会館ではこの日、空調の故障のため一部で冷房が使えなくなり、普段は使わない部屋を対局場として代替使用するハプニングがあった。藤井の対局場は幸いにも問題なかったが、列島を襲う猛暑の影響か珍しく上着なしの、長袖カッターシャツ姿で将棋盤の前へ現れた。

 この日、国内で5年ぶりとなる40度超を記録した岐阜県多治見市と地元の愛知県瀬戸市は隣接。「(暑さ対策は)普段、特に意識していません。ただ、ここまで暑いと少しは気になります」と苦笑いを浮かべていた。高校進学後の今年度の成績は11勝3敗、通算成績は82勝15敗となった。

 銀河戦は8つあるタイトル戦とは別にある一般棋戦の一つ。全棋士と女流棋士2人、アマ(アマ王将と凖アマ王将)が8ブロックに分かれ、各ブロックでパラマス式と呼ばれるトーナメント戦を実施。ブロック最終勝ち残り者と最多勝ち抜き者(計16人)で決勝トーナメントが行われる。

 持ち時間は予選が各25分(切れたら1手30秒未満、チェスクロック使用)、本戦が各15分(切れたら1手30秒未満、他に各10分の考慮時間あり、チェスクロック使用)。

 藤井の次局は、20日に行われるC級1組の順位戦。タイトル挑戦6回を誇り“無冠の帝王”の異名も持つ森下卓九段(52)相手に16歳初星を目指す。

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