小澤征爾氏が初のグラミー賞 日本人9人目の栄誉

[ 2016年2月16日 07:27 ]

最優秀オペラ録音部門でグラミー賞を受賞した指揮者の小澤征爾氏(10年撮影)

 米音楽界最高の栄誉とされるグラミー賞の受賞作が15日、米ロサンゼルスで発表され、指揮者小澤征爾氏(80)が最優秀オペラ録音部門で初受賞した。グラミー賞受賞は日本人9人目。

 小澤氏は13年8月、長野県松本市で開かれたサイトウ・キネン・フェスティバル松本でラベルの「こどもと魔法」を指揮し、候補作はその公演を収録したアルバム。

 これまでグラミー賞を受賞した日本人は8人。2011年にロックバンド「B’z」の松本孝弘(54)が「TAKE YOUR PICK」で最優秀ポップ・インストゥルメンタル・アルバム賞に輝くなど一挙4人が受賞。また、2001年にはシンセサイザー奏者の喜多郎(63)が「Thinking of You」で最優秀ニューエイジ・アルバム賞、1989年には音楽家の坂本龍一(64)が「ラストエンペラー」で最優秀映画音楽アルバム賞を受賞している。

 小澤氏は10年に食道がんを摘出。以後も腰痛や肺炎など体調不良に悩まされ、12年に体力の回復に専念するため1年間の休養を発表。休養明けの13年3月に京都市内で行われたコンサートを行い約1年2カ月ぶりにタクトを振った。15年8月に腰を骨折してオペラ公演を降板したが、9月に入って、長野県松本市で開催中の音楽祭「セイジ・オザワ松本フェスティバル」で指揮し元気な姿を見せた。

 俳優の渡辺謙(56)も、米ブロードウェーで昨年主演したミュージカル「王様と私」で、米女優と歌った「シャル・ウィ・ダンス?」などを収めたアルバムが最優秀ミュージカルアルバム部門にノミネートされていたが、受賞は逃した。

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2016年2月16日のニュース