平柳監督が2位 日本人初受賞 カンヌ映画祭学生部門

[ 2014年5月23日 01:09 ]

映画「Oh Lucy!」の平柳敦子監督(左)と主演の桃井かおり

 フランス南部で開催中の第67回カンヌ国際映画祭で22日(日本時間23日)、世界の映画学校が推薦する学生映画を集めた「シネフォンダシオン」部門の授賞式が開かれ、平柳敦子監督(38)の「Oh Lucy!」が2位に選ばれた。

 新しい才能を発掘するために1998年に創設された同部門で、日本人が受賞するのは初めて。今年は応募1631作品から16作品が招待されていた。平柳監督には賞金1万1250ユーロ(約156万円)が贈られる。

 2児の母でもある平柳監督は、授賞式で「撮影のときも編集のときも子どもの面倒を見てくれた家族に感謝したい」と涙ぐみながら語った。

 平柳監督は長野県生まれ、千葉県育ち。17歳で渡米して演劇を学び、30歳ごろまで現地で俳優をした後、監督を志した。

 「Oh Lucy!」はニューヨーク大大学院ティッシュ・アジア校での卒業製作映画で、21分間の短編。監督が出演を熱望した女優桃井かおりが無償で主演した。

 55歳の独身OLが英会話学校に入り、ルーシーという名前と金髪のかつらを与えられて授業を受けるうちに、自分の中に眠っていた欲望が目をさます物語。

 今後は長編化を目指しており、平柳監督は「(受賞によって)希望が見えてきました。いい脚本を書いて頑張りたい」と声を弾ませた。(共同)

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