関西大学野球リーグ

【関西学生野球のキーマン】同大・川久保 打撃を見つめ直し昨春の不振から脱出 狙うは春秋連続首位打者

[ 2024年4月2日 10:00 ]

同大・川久保瞭太

 絶好調もどん底も知る正遊撃手・川久保瞭太(4年)が、同大躍進の鍵を握っている。

 「春秋連続で首位打者を獲りたい。数字に左右されず、焦らず我慢できるかどうかが大事だと思っています」

 2年秋に名を上げた。春から体重10キロ増の75キロに増やした肉体改造が功を奏し、打率・434で首位打者を獲得。遊撃のベストナインにも選ばれた。しかし、昨春は別人だった。規定打席に到達した35人中最下位となる同・140の大不振。「打撃が良くなった理由を理解できていなかった。だから良い時に戻す過程が分からなかった」。昨秋はリーグ2位の同・359と復調を印象づけるも、「なぜか安打になったりしただけ。感覚は春と同じだった」と迷路から抜け出せずにいた。

 オフ期間に一から打撃を見つめ直した。バットの軌道、左肩の角度など好不調時の差を探し「こうなるとダメなのだなとかクセが分かった」。自信を取り戻し、昨春の雪辱を果たす準備を整えた。

 根っからの研究熱心だ。高校は神奈川の強豪私立・桐蔭学園で正遊撃手を奪取。高校野球引退後、「勉強がおろそかになる大学には行きたくない」と1日13時間の猛勉強で、同大に一般合格した。首位打者、大学日本代表候補選手の強化合宿参加、新チームから主将就任――。一般受験組から異例の出世で、リーグを代表する遊撃手にまで成長した。

 「制球で勝負する投手が多いので守備が大事になってくると思う」。11年秋以来24季ぶりの優勝へ、攻守で主役を演じるつもりだ。

 ◇川久保 瞭太(かわくぼ・りょうた)2002年(平14)12月14日生まれ、東京都日野市出身の21歳。5歳の時に平山ブルーサンダースで野球を始めて遊撃手。中学では八王子ボーイズに所属。桐蔭学園では1年秋から背番5でベンチ入りし、2年春の選抜出場。2年秋からは背番6。同大では2年秋に打率.434で首位打者。2年秋、3年秋に遊撃手部門でベストナイン。50メートル走6秒3、遠投105メートル。1メートル70、76キロ。右投げ右打ち。

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