関西大学野球リーグ

【関西学生野球のキーマン】京大・愛沢 多数のポジション経験、異色の捕手が勝利へ引っ張る

[ 2022年3月30日 05:36 ]

京大・愛沢祐亮
Photo By スポニチ

 ありとあらゆるポジションを経験してきた正捕手が、京大躍進へのキーマンになる。昨春から扇の要を任された愛沢祐亮は、私学に引けを取らない投手陣のサポート役に徹する。

 「狙うのはもちろんリーグ優勝です。捕手なので、個人の成績よりもチームの勝利。自分が活躍しなくても、勝てばそれでいいと思っています」

 これまでの野球人生で投手、捕手、内野手、外野手を務めてきた経験が財産であり、土台だ。小学で投手、捕手、中学で捕手、二塁、遊撃、そして高校では二塁、投手。大学では当初、外野手だったが、アンダースロー投手として磨きをかけた股関節の柔らかさと手首のスナップを武器に二塁送球到達タイム最速1秒87の強肩を見いだされ、現在に至る。「どのポジションの気持ちもわかるというのは、捕手をやる上でかなり役に立っている」と胸を張る。

 今年の京大は昨秋の防御率4位の水江、最速152キロ右腕の水口を擁す強力投手陣が武器。その成否の鍵を握るのが捕手の愛沢だ。「水口はプロを目指しているし自分のサポートで投手陣の評価が上がったらうれしい」。リードはもちろん、自慢の強肩でも全力バックアップする構えだ。

 京大史上歴代3位タイのシーズン7打点を挙げた昨秋のリーグ戦後、左足首を捻挫。その間、ウエートトレーニングに励み、ベンチプレスは当初の80キロから100キロを上げるまでになった。証明済みの勝負強さに加え、長打力もアップ。「個人としては3割、ベストナインが目標」。今春は“優勝チームに名捕手あり”を体現する。

 ◇愛沢 祐亮(あいざわ・ゆうすけ)2001年(平13)1月9日生まれ、栃木県宇都宮市出身の21歳。御幸が原小4年から、みはら学童野球部で野球を始め、鬼怒中では宇都宮ポニーに所属。宇都宮では1年秋から背番号4でレギュラー。2年秋と3年春は背番号1でエース。京大では1年秋からリーグ戦出場。通算25試合で打率・182、0本塁打。1メートル69、77キロ。右投げ左打ち。

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