日本ハム稲葉2軍監督 考える野球で初陣白星

[ 2024年2月21日 09:00 ]

2軍練習試合<日本ハム・韓国サムスン>チームの勝利に笑みを見せる稲葉監督(撮影・高橋 茂夫)
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 日本ハムは20日、1軍の沖縄・名護キャンプの休日を生かし、2軍が国頭から遠征し、韓国サムスン2軍と練習試合を行った。昨季までGMを務め、今季から指揮を執る稲葉篤紀2軍監督(51)の初陣で、打線は16安打13得点と大爆発。投手陣も先発・北山亘基投手が3回2安打無失点と好投するなど、快勝で記念すべき船出を飾った。

 背番号90のユニホームで、初采配を振った稲葉2軍監督は「僕も勉強。日々、若い選手たちと一緒に勉強ですよ」と爽やかだった。今季2軍の対外試合初戦。16安打で13得点を奪った攻撃には「稲葉流」が詰まっていた。1番に起用したのは、ドラフト3位・宮崎(山梨学院大)だ。2回1死三塁で低めの変化球で投ゴロに倒れると、すぐさまルーキーを呼んだ。

 「僕はどちらかというとその都度、起きたことに対して、選手にアドバイスしていきたいと思っている。あの打席での考え方、待ち方、心構えとか、そういうことを伝えた」

 効果はすぐに表れた。3回1死満塁で宮崎は、きっちりと右犠飛を打ち上げた。「相手はゴロを打たせたい。そこで、ストライクゾーンを上げて、ボールの下にバットが入っていく球を狙っていくんだよ」。2回に凡打した直後の助言を思い返し、次の打席で見事に実行した。

 侍ジャパンの指揮官として、東京五輪で金メダルを獲得したが、そんなメンバーとは全然違う。「(2軍は)教育なんでね。打つ、投げる、走るだけでなく、頭のスポーツだと思っている。しっかりと考える力をつけさせてあげた方が1軍にも長くいられる」と、GM職から新たな任務での使命も口にした。

 指導者としてすでに経験豊富だが、2軍監督としては正真正銘の初陣白星だ。「3月1日(教育リーグのオイシックス戦)も初陣と言われているし、3月16日のイースタン開幕戦(西武戦)も初陣と言われている。初陣が3回ある。ありがたいですね」。練習試合とはいえども、やっぱり白星は気持ちがいい。(横市 勇)

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