広島・田村「楽に遠くに飛ばせている」 脱力打法で飛距離アップを実感

[ 2024年1月28日 05:45 ]

広島・田村
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 広島・田村俊介外野手(20)が27日、大野練習場の選手会合同自主トレに合流した。松山竜平外野手(38)らと22日まで鹿児島県内で合同自主トレ。着手した脱力打法で飛距離増の効果を実感し、プロ初本塁打を通過点に高卒3年目でのレギュラー奪取を期した。3月6、7日に欧州代表との強化試合(京セラドーム)を予定する侍ジャパンの最終候補にリストアップされていることも判明し、飛躍の春に期待が高まる。

 田村は着手した脱力打法の効果に手応えを示した。

 「力を抜いた中で遠くに飛ばすことを意識してやっていて、インパクトの時だけ力を入れる。バットをしならせて、遠心力が使えると遠くに飛ぶ。1年目(オフの自主トレ)と比べても、楽に遠くに飛ばせている」

 新境地開拓へ松山から助言を受けながら、試行錯誤してきた。これまでの全身の力を使って球を遠くに飛ばす打ち方ではなく、構えている時から「誰かにバットを触られたら抜けるぐらい力抜いている」と大胆に脱力を実践。飛距離増とともに新たな発見もあった。

 「スイングスピードというか、バットが走ってる感覚がある。力を抜くことによって、変化球の対応力も上がる」

 脱力打法は、通算471本塁打を誇る西武・中村剛や、日米通算223本塁打の筒香ら長距離打者も実践している。過去2年で0本塁打。プロ初本塁打を通過点とし、外野の定位置奪取を見据えた。

 「外野手全員が、1枠空いてるところを狙いにくる。その中で勝ち取らないといけない。僕は打撃が一番求められてるところだと思うので、そこを評価してもらえるように結果を残したい」

 西川のFA移籍で空いた外野1枠を巡り、意気込み十分だ。昨季は初めて開幕1軍に食い込み、開幕戦で代打でデビュー。2度の降格を経て9月12日のヤクルト戦ではプロ初安打を飾った。以降は先発抜てきが続きながら同17日の中日戦で左手小指を骨折。10試合で打率・364(22打数8安打)で大器の片りんを示し、周囲の評価と期待は大きい。

 3月に欧州代表との強化試合を予定する侍ジャパンの最終候補に挙がっていることも判明。「選んでいただいたら頑張りたい。ジャパン(代表)に入りたいと思っても(中学から)なかなか入れなかった。代表のユニホームを着て、野球をしたい…とずっと思っている」。プロ3年目の春。大飛躍の準備は整った。 (長谷川 凡記)

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