阪神 OBの岩田稔氏が来季入閣へ!2軍投手コーチ有力 先発左腕育成任せた!!

[ 2023年10月25日 05:00 ]

来季、入閣する岩田稔氏

 阪神が来季、OBの岩田稔氏(39)をコーチとして招へいすることが24日、分かった。ポストは2軍投手コーチが有力で、日本シリーズ終了後の組閣発表に向けて最終調整を進めている。現役時代は岡田彰布監督(65)の第1次政権時代に台頭して先発陣の一翼を担って活躍。常勝軍団をつくりあげるべく、次世代の先発左腕の育成に期待がかかる。

 岩田氏は21年に引退するまでの現役生活16年間、阪神一筋で通算60勝(82敗)を挙げた。09年には日本代表に選出され、WBC優勝メンバーにもなった。力強い速球と多彩な変化球を武器にした近年の猛虎を代表するサウスポーだ。球団は来季、そのOBを2軍投手コーチとして招へいする見込み。日本シリーズ終了後の組閣発表へ向けて、球団内でポストの最終調整を進めている。

 現在の2軍には将来楽しみな左投手がそろう。高卒ルーキーながら今季1軍の2試合に登板したドラフト2位の門別、初勝利を挙げた同6位の新人・富田、さらに2年目の鈴木などが将来の先発候補に挙がる。ファームには左腕の指導者の江草コーチがいるものの救援出身のため、豊富な先発経験を持つ岩田氏に、次代の先発陣を担っていく左腕育成に期待がかかる。

 就任1年目の今季、18年ぶりリーグ制覇に導いた岡田監督は、来季2年契約の2年目を迎える。来季は2リーグ制では球団初の連覇を目指すとともに、次世代の猛虎を導いていく指導者の育成も求められている。04~08年の第1次政権では、07年秋季キャンプで当時未勝利だった岩田氏の能力を見込んで翌08年に先発ローテーションに抜てきし、10勝の大ブレークに導いた。その教え子を今度は指導者のステージに引き上げ、投手王国をより強固なものにするように、ミッションを与えたような形だ。

 岩田氏は「1型糖尿病」のハンデを抱えながらプロとして活躍した選手としても知られる。同じ病気を持つ患者や、その家族を甲子園に招くなどの活動に力を入れ、社会貢献を称える球団創設の「若林忠志賞」も受賞した。引退後の22年からは、球団のコミュニティーアンバサダーとして野球振興や1型糖尿病の啓発活動にも取り組むと同時に、解説者としてグラウンドから一歩離れた視点で野球を勉強してきた。野球以外の幅広い見識も持つOBが、黄金期を迎えつつある猛虎に新しい風を吹き込みそうだ。

 ◇岩田 稔(いわた・みのる)1983年(昭58)10月31日生まれ、大阪府出身の39歳。大阪桐蔭から関大を経て05年大学生・社会人ドラフト希望枠で阪神入り。3年目の08年にプロ初勝利を含む10勝。09年の第2回WBC日本代表に選出され、日本の大会2連覇に貢献。自身も闘病中の1型糖尿病の啓発、支援活動を展開する姿勢が評価され、13年に若林忠志賞を受賞。21年限りで引退。現役時は1メートル79、97キロ。左投げ左打ち。

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