【日本S占う】両球団OBの能見篤史氏 投打充実の阪神か、雰囲気満点のオリか 勝敗予想はまさかの…

[ 2023年10月25日 05:15 ]

能見篤史氏
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 阪神で16年、オリックスで2年プレーした両球団のOBで、本紙評論家の能見篤史氏(44)が日本シリーズを戦う後輩たちにエールを送った。勝敗予想は?セ・パの違いで感じたことは?そして、岡田監督と中嶋監督から学んだことは…。また、本紙評論家陣の予想では阪神優位が多数ながら、接戦必至で一致した。

 大きくみれば、よく似たチームカラーですよね。投手力が良くて、しっかりした守りから攻撃に転じて、総合力で勝つ。いい試合、野球の醍醐味(だいごみ)がたくさん詰まった試合になると思う。

 阪神は、投打とも主力選手の多くが30歳前後の充実期を迎え、佐藤輝、新人の森下ら若い選手までバランスがいい。打線はほぼ固定されたメンバー。代走も守備固めもそれぞれ役割分担が決まっていてスキも少ない。

 一方のオリックスはリーグ3連覇ですが、まだまだ成長途中のチーム。メンバーは1年目、2年目とも入れ替わり、打線も相手投手、調子の良しあしなどで日替わり的。阪神のような固定、オリックスのような日替わり、どちらが正解なのかではなくて、どちらも正解なのだと分かりましたね。

 両チームの雰囲気というか、気質はまったく違います。オリックスは、というよりもパ・リーグは、誤解を恐れずに言うと楽しんでいる。試合では力対力を楽しんだり、試合以外では明るかったり。

 中嶋監督も選手によく冗談を言ってますし、選手をイジリ倒して、よく会話をしています。それで若い選手も「はい」「いいえ」と返すのではなく、けっこう冗談で言い返している。例えば中嶋監督がコロナでしばらく休養してから戻ってきた時なんか、山本由伸が「監督、長いこと有給休暇取ってましたけどどこ行ってたのですか?」って突っ込んでました。阪神からオリックスに移籍してきた最初は少しビックリしましたが、オリックスというか、パ・リーグはこういう雰囲気ですね。でも、試合になれば、ちゃんと「監督と選手」ですよ。

 岡田監督は担当コーチを通じて選手に伝えています。やっぱり、この選手とのコミュニケーションの取り方も、どちらも正解。ただ一つ言えるのは、両監督とも、よく選手を見ている。プレーも成長も、性格までよく見ているから、試合では好結果を導き出せる采配ができるのだと思いました。

 どちらのチームも応援したい。どの選手にも活躍してほしい。みんなで日本一になってほしい。そして絶対に好ゲームになると予想します。え、最後に勝敗予想??う~ん、3勝3敗1分けということにしておいてください。(本紙評論家)

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