4戦4勝の白星街道突っ走る阪神・大竹耕太郎 快投の秘けつは“多趣味”な日常にあり

[ 2023年5月8日 12:36 ]

4勝目を挙げた大竹(左)は岩貞からウイニングボールを受け取る(撮影・大森 寛明)
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 昨年12月に球界初の現役ドラフトで阪神入りした大竹耕太郎投手(27)の成績が凄いことになっている。

 5月5日の広島戦(マツダ)で7回無失点で白星をつかみ、移籍組では外国人を含めて球団初となる初登板からの4戦4勝をマーク。規定投球回未満ながら、防御率は驚異の0・36。岡田監督ですら「ここまでの活躍を想定?してないよ、そんなん。するわけないやん」と目を丸くする快投が続いている。

 7日終了時点で両リーグ単独トップの勝ち星ながら、当の本人は素知らぬ顔だ。「勝ち負けの付く、付かないに関しては野手の皆さんの力。僕がどうこうというより、リードしている中で投げさせてもらえるのが大きい」。常に感謝の思いを忘れない左腕。この謙虚さもさることながら、快進撃の秘けつには、登板の合間に行う、多岐にわたるリラックス法があると見ている。

 自宅には自分で生けた花を飾り、料理もする。YouTubeでのんびり動画を見ることもあれば、逆に「普段視覚を使うことが多いので、五感を研ぎ澄ましたい」という意向からハイキングに出かけることもしばしば。おいしいお店には目がなく、時間があるときは温泉巡りを楽しむなど、枚挙にいとまがない。

 さらに「飲食サイトにあるメニューの写真を見ただけで、その店がおいしい店かどうか、だいたいわかる」と語る生粋の食通は、自身のインスタグラムにも気に入ったスイーツやグルメを投稿。マウンドでの戦う姿との激しいギャップが、実に憎らしい。

 自身が4勝目を挙げた翌日と翌々日の広島戦が2戦続けて雨天中止になった。この影響で先発ローテーションが再編され、今後の登板日も流動的だ。だが、オフの時間を楽しむ心の余裕があれば、どこを相手にいつ投げようとも、そう大崩れすることはないだろう。どこまでも白星街道を突っ走っていきそうな勢い、そしてゆとりが、今の大竹にはある。(記者コラム・八木 勇磨)

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