「走魂」申し子西武・若林 打も凄い!決勝打含む2安打で自身初4打点

[ 2023年5月8日 05:30 ]

パ・リーグ   西武5ー4オリックス ( 2023年5月7日    京セラD )

<オ・西>8回1死一、二塁、若林は中前に適時打を放つ (撮影・奥 調)
Photo By スポニチ

 久々にスポットライトを浴びた西武・若林は照れくさそうにマイクを握った。決勝打含む2安打で自身初の4打点。「なかなかスタメンで出られていないので、数少ないチャンスで打てて良かった」と胸をなで下ろした。

 3試合ぶりに「7番・左翼」で先発。球界トップクラスの快足を持つ男がバットで魅せたのは0―3の6回2死満塁。山岡の初球149キロを振り抜き、右中間へ走者一掃の3点適時二塁打とし、一振りで試合を振り出しに戻した。さらに8回1死一、二塁では詰まりながら中前に運ぶ執念の勝ち越し適時打。チームを今季初の3点差逆転勝利に導いた。

 新人だった21年は5月までに両リーグトップの20盗塁も、左膝前十字じん帯損傷で長期離脱。影響を引きずり昨年は28試合の出場にとどまった。「去年は速い直球をはじき返せなかった。左膝のせいにはしたくないけど…」。消えない不安を払拭するため、昨年12月に米サンディエゴのトレーニング施設で武者修行を敢行。瞬発力と強度を求め、スクワット、ベンチプレスの重さは自己最重量を更新した。「走っている馬力が変わった」と今春には盗塁タイム3・24を記録。5年連続盗塁王の赤星憲広氏(元阪神)に匹敵する数字を出すまでに進化した。

 「走魂」をテーマに戦う松井監督は「元々パンチ力はある。もっと粘って塁に出て、足を使えたら凄い選手」と期待を寄せる。連敗を3で止め、1日で勝率5割復帰。「勝てる雰囲気をつくりたい」とタフになって帰ってきた若林がバットと足で走魂野球を具現していく。(福井 亮太)

 ≪ドラ4・青山 1失点も“代役”で2S≫ドラフト4位・青山が2点リードの9回に登板し、1失点しながらも2セーブ目を挙げた。前日は守護神・増田が2点リードを守れず、逆転サヨナラ負け。松井監督は「チャンスがあれば、やり返してほしい」と話していたが、この日は「(増田の)リカバリーを含めて青山に決めていた」と説明した。連続四球で無死一、二塁を招きながらリードを守り切った新人右腕は「ビジターで今までにないくらいの雰囲気だった。何とか切り替えて投げられた」と貴重な経験を積んだ。

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年5月8日のニュース