エンゼルス・大谷 貫禄藤浪撃ち!左翼へフェン直満弾あと50センチ 13点今季初勝利呼んだ

[ 2023年4月3日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス13-1アスレチックス ( 2023年4月1日    オークランド )

<アスレチックス・エンゼルス>3回、藤浪から適時打を放つ大谷(撮影・会津 智海)
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 エンゼルスの大谷翔平投手(28)が1日(日本時間2日)、アスレチックス戦に「3番・DH」で出場し、2安打2打点でチームの今季初勝利に貢献した。メジャーデビューとなった相手先発の藤浪晋太郎投手(28)とは日本ハム時代の13年以来、10年ぶりの対決で3回に左翼フェンス直撃の適時打。同学年で高校時代のライバルだった右腕に、メジャーの先輩としての貫禄を見せつけた。

 決して失投ではない。藤浪が「ファウルを取れれば」と思って投じた外角高めの剛速球に大谷は反応した。負けられない。メジャーの先輩として、世界的な二刀流選手として。ミート重視のコンパクトなスイングでも、打球はあと50センチで本塁打となる左翼フェンス直撃の適時打となった。

 「“抜けてほしいな”っていう。満塁だったので。それが一番」

 同学年で高校時代のライバルだった藤浪が海を渡ってきた。そのデビュー戦。12年選抜、日本ハム時代の13年以来、10年ぶりに「打者・大谷」と藤浪の3度目の対戦が実現した。初回はスプリットで一ゴロに斬られ、3回無死満塁で迎えた2打席目。2球連続で99・1マイル(約159キロ)の剛速球を投じられ、初球は空振りも2球目に対応した。コンパクトに振り抜いたものがライナー性のまま左翼フェンスを直撃。痛烈過ぎて単打となったが今季初の適時打で、一挙11得点に貢献した。

 計2打席、わずか5球の藤浪との対決。「多く(球数を)見たわけではない。ちょっとコメントするにはサンプルが少ない」と話した上で「立ち上がりは素晴らしかった。三振も取られた」とも語った。誰もが緊張するデビュー戦。流れをつかめず3回途中降板となった右腕を気遣った。

 大谷は6回も適時打を放ち2安打2打点でチームは今季初勝利。藤浪から適時打を放った3回に一塁に達した際、ベンチに向かって両手を上げて小躍りした。珍しい“フリフリダンス”にフィル・ネビン監督も「クールだ。あれが彼のパーソナリティー。グラウンドで見ることができてうれしい」と喜んだ。

 「いいタイミングでビッグイニングをつくれた」と大谷。MVPの活躍で侍ジャパンを世界一に導いたWBCから好調は維持。盟友から快音を響かせ、さらに勢いは加速する。(柳原 直之)

 【過去の大谷VS藤浪】

 ☆高校時代 12年選抜1回戦で対戦。花巻東・大谷は8回2/39失点、大阪桐蔭・藤浪は9回2失点で完投勝利を挙げた。大谷は2回に右翼に先制ソロ本塁打。

 ☆打者VS投手 打者・大谷と藤浪の日本で唯一の対戦。13年5月26日で、日本ハム・大谷は5番・右翼で出場して2本の二塁打を放った。阪神・藤浪は7回1失点で勝利投手。

 ☆投げ合い 14年3月8日のオープン戦で、ともに先発して大谷が5回1失点、藤浪が5回5失点。同年7月19日の球宴第2戦では大谷が1回1失点、藤浪が2回4失点で、2試合とも大谷が勝利投手、藤浪が敗戦投手だった。

 ☆そろって158キロ 今年2月28日のオープン戦でともに先発。大谷は2回1/3を無失点。最速158キロをマークし、試合後にWBC出場のため日本に帰国した。メジャー初の実戦登板となった藤浪は2回無失点で最速は同じ158キロ。

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